東北特殊鋼(宮城県村田町)は本年度、自動車部品向けの鋼材を中心に、生産能力を10%アップさせることを決めた。自動車業界の活況を受け、国内外の部品メーカーからの発注が増大しているため。設備投資額は前年度を16%上回る5億7000万円で、県外に工場を新設した2005年度を除くと過去最大の水準となる。
設備投資は4割を機械加工機の増設、改造に投入する。加工機は鋼材や高精度部品の研磨、切削などに使われる。3割は老朽化した設備の更新に振り向け、残りを労働環境の改善などに投じる。
部品の熱処理加工部門も受注が急増しており、増強する。2億円を投じた熱処理工場の増築を昨年12月に終え、今年1月から増築部分が稼働した。06年に新設した土浦工場(茨城県)には本年度、自動車部品用の焼き入れ炉を導入し、09年に稼働させる。
生産増強の主な理由は海外向け鋼材の伸び。特に韓国、インド、タイ、中国といったアジアがけん引役。同社では鋼材の生産量の3割が輸出向けで、受注は増加傾向という。
東北特殊鋼は電磁ステンレス鋼とエンジンバルブ鋼の国内シェアが約5割とトップ。電磁ステンレス鋼の6割とエンジンバルブ鋼の全量が自動車向けで、トヨタを含め国内外の主要メーカーの部品に使われている。
横山博之社長は「原材料費の高騰もあり利益ベースでは厳しい状況が予想されるが、上半期の受注は悪くない。前年度を超える売上高の伸びを目指す」と言う。
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