大阪・シアターBRAVA!にて「春子ブックセンター」を見てきました。
脚本・宮藤官九郎、演出脚色・鈴木おさむ、主演・友近。
この公演に興味をもった理由は
友近ファンであるうちの夫が笑えてストレス解消になりそう≠ニいうこと。
そこに私の
宮藤さん作品が外部の手にかかっても面白いのかどうか≠ニいう
素朴な疑問が加わって、チケットを買いました。
2002年に大人計画作品として上演された初演「春子ブックセンター」、
その主役は松尾スズキだったそうですが、こちらは私も見ていません。
物語は、場末のストリップ劇場の楽屋で起こる騒動。
かつて伝説の漫才トリオであった3人組「春子ブックセンター」が、
そこで再結成されるのかどうなのか?!といったドタバタ劇。
2時間10分の芝居、休憩なし場面転換なし暗転なしのノンストップ。
全体的に役者の力量不足は感じるものの、スピーディーな展開がそれを補って、
強引に気持ちを集中させられて乗せられてしまったような2時間でした。
見終わっての夫の感想は
「もっとおバカな笑いで爆笑してすっきり!かと想像していたけど、
予想とは違っていた。
自分の好きな種類の笑いではなかったけど、意外に面白くて、
残るモノもあってよかった。」
ということだったので、
当初の目的は達成できたかな、といった感じ。
私自身の感想としては。
そこそこ面白かったけど…粗い!と感じました。
エッジの研ぎ方がぬるい、ぬるすぎる。
松尾版はおそらく、もっとエグくて緊迫感があったんだろうなぁ…
多分私は、そちらの方が笑えたと思います。
ラストで3人組は結局漫才を披露することになるのですが、
そのシーンで私は「熊沢パンキース03」でのラストの野球のシーンを
思い出していました。
ばかばかしいんだけど本人たちは必死。その切迫感がなんともいえなかった。
「春子…」もあれに近い感じのラストだと思ったのですが、
そこからギリギリ感とか人間の業などはイマイチ伝わってこなくて、
少々物足りない感じがしました。
でもこれは好みの問題でもあると思います。
もしも「熊パン」ばりのぎりぎりまでやりきったものを見せられたら、
うちの夫だったら、ドン引きして笑えなかっただろうと思う。
なので、これはこれでいいのかもね、と思った次第です。
カーテンコールは友近が歌う「六本木心中」に合わせての役者紹介。
無駄に歌が上手くて(笑)いいカーテンコールでした。
役者陣で印象に残ったのはなだぎ武。
ミョーな動きで観客を魅了していました(笑)
それにしてもあんなに身体能力が高いとは…!お見それいたしました。
***
以下は田辺ヲタ的世迷い言。
田辺さんは、舞台の仕事の選び方にはミスジャッジがないなぁと
しみじみ思いました。
外部プロデュースであっても宮藤さん作品ということで
そこそこ面白かったし、
BRAVA!が満席になるのも納得と言えるお芝居ではありました。
けれども、たとえお声がかかったとしても、
今回の「友近版・春子…」レベルの演劇に出演されちゃったら
ちょっとイヤだな…というのが本音。
「松尾版・春子…」ならばokなんですけどね、ワタシ的には。
大人計画、新感線、蜷川さん…
そういった超一流から認められてお声がかかり、
そして本人もその相手を一流と見抜いてそれを受ける。
双方の思いが噛みあって素晴らしい作品が生まれていくというのは、
奇跡なのかもしれない。
本人の努力あってこそのその奇跡…
これからもそんな奇跡をたくさん見たいものです。
6月18日19時開演 シアターBRAVA 1階U列