2009/11/18
最近のお話はクリスマスにちなんだ薫りについてが多くなります。
乳香、没薬は欠かせない香料です。
アロマテラピーの勉強をされている方は
精油の成分はよくご存知ですが
その原料となっている植物をご存知ない方が多いのです。
精油はそれだけで素晴らしい力を持っていますが
やはりそのすべて、植物すべてを知っていただきたいと
願っています。
乳香も没薬も樹脂ですから
比較的簡単に入手できます。
石のように硬く乾燥した樹脂を
乳鉢で砕いていくとそれぞれの香りが広がります。
乳香
乳白色の樹脂は香りもちょっとミルクっぽい優しさがあります。
没薬は、乳香と比べ、更に甘さがあり、
どちらも、精油に比べ優しい爽やかさです。
木そのものは残念ながら日本ではなかなか見ることができませんが
乳香樹は
岐阜県各務原市川島町の
エーザイ内藤記念くすり博物館の温室にありますから
機会がありましたら是非ご覧くださいませ。
乳香、没薬について
東方の3人の博士が
幼子キリストに贈った品々。
それが黄金、乳香、没薬(もつやく)なのです。
乳白色の石のような硬い樹脂は乳鉢で砕きます。
没薬も乳鉢で砕き、ブレンドしていきます。
砕くと、やや東洋的な荘厳な香りが漂います。
クリスマスミサに焚く香は
まさしく乳香、没薬の香り。
聖堂中が白い煙に充たされ、
ややもすると咳き込むほどの濃厚な香りは、
祈りの人々の心を一つにするのでしょう。
クリスマスの香りいろいろ
人間が使う香りはもともと植物や動物など
自然界の素材から作られていました。
本来、植物や動物にとっての香りは自分自身を守ったり、
種の保存のための大切な道具として、
不可欠だったのです。
その中で、
人々は自然界の香りに多くの有用性を見つけ、
利用してきました。
薫香―――――>神仏への捧げもの
(宗教を問わず仏教、ヒンドゥー教、キリスト教それぞれ香を焚く)
乳香 にゅうこう(カンラン科 樹脂)
学名 Boswellia carterii Birdw 英名 フランキンセンス
アラビア、インドなど中東及びアフリカ原産
昔から礼拝には欠かせない芳香性樹脂。
金と同等に取引され、
現在も貴重な香料である。
森林浴の香りとして有名なピネンが多く含まれ、
神経系のバランスをとり、免疫力を高め、
呼吸器系にも良いとされる。
漢方生薬・・中国で、外科・整形外科的鎮痛剤として
没薬とともに使用されるようです。
(日本では使用していない。)
香料・・・薫香として、お香の原料、
精油はアロマテラピーとして鎮静、鎮痛、神経バランス、
免疫強壮、呼吸器系に使用、皮膚には老化予防など
没薬 もつやく(カンラン科 樹脂)
学名 Commifhora kataf 英名 ミルラ
東アフリカ、アラビアなど原産
乳香とならんで、
昔から礼拝の時に使われる芳香性樹脂であり、
貴重な香料。
抗菌防腐作用が強く、薬用として、
また死者の保存(ミイラ作り)に欠かせない香料。
甘さのある香りはシナモンなどと共に
香水としても使われていた。
漢方生薬、香料など乳香とともに使用される。
ミルラ―――>ミイラ
ハーブやスパイス、香料などの多くは聖書に何度か書かれています。
旧約聖書、新約聖書のどちらにも
乳香、没薬は大切な香として現われます。
新約聖書から
そして、その家に入って、
母マリアとともにおられる幼子を見、
ひれ伏して拝んだ。
そして、宝の箱を開けて
黄金、乳香、没薬を贈り物としてささげた。
(マタイの福音書 2章11節)

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