交付金で大盤振る舞い 国際学校委託に年1億円 青森(朝日新聞)
24日からの事業仕分け第2弾の対象になっている電源立地地域対策交付金を使って運営する青森県六ケ所村のインターナショナルスクールに、「金をかけすぎでは」との指摘が出ている。通学する外国人児童・生徒7人の授業を受け持つ民間団体への委託費は年間約1億円。校舎の建設費は約4億円に上る。県内の小中学生1人当たりの教育費が年間100万円前後なのとは、ケタ違いになっている。
核燃料サイクル施設がある同村では、核融合の実験炉(ITER)の誘致を進めた結果、関連施設の「国際核融合エネルギー研究センター」が建設されることになった。日本と欧州原子力共同体が整備を進めている。
これに伴い、外国人研究者の子どもらの教育をどうするかが課題に。そこで、村と県は昨年9月から村立中学校の一角を間借りし、民間の「京都インターナショナルスクール」に委託して国際標準のカリキュラムに基づく英語の授業などを進めてきた。ただ、今学んでいるのはスペインやフランス出身の児童・生徒7人。県と同校との委託契約額は今年度約9300万円になっている。授業料も無料だ。
県と村が半額ずつ出し合って来年3月に完成予定の校舎の建設費も約4億900万円に上る。2階建てで延べ床面積は約1260平方メートル。村は「国際教育研修センター(仮称)」という名称を付けて村民との交流などにも利用するとする。
こうした「大盤振る舞い」ができるのも、費用を電源立地地域対策交付金で全額まかなえる見込みがあるからという。昨年度に県に入った同交付金は約22億円、村には約14億円。県議の一人は「原子力関連の金なら、費用対効果も考えずに使おうという感覚があり、まひしている」と指摘する。
これに対し、県ITER支援室は「国際的な研究施設の拠点づくりに必要な経費で、子どもの数が増えれば1人当たりの経費も減る。日本の学校とは単純比較できない」、村も「地元の子どもとの交流や教員研修の場など多様に使える工夫をする」とする。
同交付金の財源は国民の電気料金に含まれている税金だ。制度に詳しい清水修二・福島大副学長(地方財政論)は「校舎建設で業者が潤うなど、地元には損はないという判断なのだろう。だが、既存施設の利用などの手はなかったのか。こうした支出が続けば批判が集まり、結局は交付金全体が削られるのではないか」と話す。

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