ちょっとネタ切れ気味の今日この頃。
昔はまっていたリライトグラフィのことを思い出しました。
ところで、今日は、なんと!「ブログの日」だそうです。
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【こまクリレター】
配信:こまえクリニック
http://www.koma-cli.jp/
━━━ 28号 2009.02.06. ━━━━━━━━━━━━━━━━
◆リライトグラフィ
リライトグラフィというものを、ご存じでしょうか。リライトグラフィとは「テープおこし」と訳されます。カセットテープなどに吹きこんだものを業者に委託して、原稿におこしてもらうという方法です。リライトグラフィもまた、一定量のボリュームの原稿を作成するには、有効な方法です。
インターネットの時代にあっては、「リライトグラフィ」で検索すれば、沢山の業者をリストアップできます。現在では値段の競争も激しいですが、私が利用していた頃は、カセットテープ一時間分のおこしが、一万円程度だったと記憶しています。
私は講演を録音したものや、取材を受けた際のインタビューを録音し、それをリライトグラフィに出すということを、たびたびおこないました。私がリライトグラフィを利用したことによる教訓は、プロットの大切さということでした。すなわち、雑談が録音されたものをおこしても、雑談でしかないという当たり前の事実を認識したのです。
そうしたこともあり、私が取材を受ける姿勢も、徐々にではあるが変化してゆきました。取材を受ける場合、手元にプロットという羅針盤を用意する要になったのです。プロットがあれば、理路整然とまでは行かなくても、すっきりとした取材となり、インタビューされる側にとっても、する側にとっても便利なのです。そしてその取材をもとにライターが書く記事も、より良くなるはずです。
リライトグラフィは編集者の間でも、広範囲で利用されているようです。私が最近出した本に関しても、ドラフトの段階で、書き足りない部分があった場合、インタビューしてもらい、録音し、おこしたもので、足りない部分を補てんしたこともありました。
ベストセラー『国家の品格』(藤原 正彦著、新潮新書)も、リライトグラフィを元にしています。藤原氏が大学で行った講演のおこしをたたき台として、本にしたのです。講演を元にしているので、文章は口語体であり、読み手も構えることなく、本の中に入っていけます。私はかねがね、直接、ワープロや原稿用紙に向かって書いたものより、こうしたテープおこしや、語りおろしのほうが、格段に読みやすいと思っていました。
リライトグラフィは、おこす人によって、上手い、下手が激しいです。上手い人は、人名や地名の漢字をきちんと調べてくれたり、繰り返しやおかしな言葉を直したり、しゃべり口調をスムーズにまとめてくれます。下手な人は、しゃべったことをすべてそのまま活字にしてくるので、手直しが大変です。
リライトグラフィの場合、入念な手直し、加筆をしないと、原稿と呼べる水準のものにはなりません。『国家の品格』にしても、著者および、編集者の「仕事」がじゅうぶんに入っていることはまちがいありません。そして、その「仕事」こそが、この本をベストセラーに押し上げたのだと思います。

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