日航、燃油先物取引解約へ→コスト予測困難に
日本航空が会社更生法適用申請に伴い、燃油の先物取引について、解約を迫られる見通しであるという記事。
「日航が行っている燃油の先物取引は主に、
将来のある期日に一定の価格で燃油を購入できる権利を買っておくものだ。将来、燃油価格が急上昇しても事前に契約した価格で買える。逆に契約の価格より下がれば損失が出るが、先物以外の現物の燃油調達で費用が減るため、損失を相殺できる。
会社更生法の適用により、先物取引で取引業者が日航に対して持つ債権もカットの対象となり、解約が必要になる見込みだ。
日航には原油価格高騰時に行った取引が残っており、取引業者に約780億円を支払う必要があるが、一部しか弁済されなくなる。」
燃料の先物取引もデリバティブですが、これだけの規模のデリバティブ契約が履行できなくなるというのは、めずらしいのかもしれません(といっても昨年の有報の注記でも規則どおり「ヘッジ会計が適用されている取引については、開示の対象から除いている」ということで、はっきりした規模はわかりません)。
記事では、先物のことを「将来のある期日に一定の価格で燃油を購入できる権利」と書いていますが、オプションではないのですから、「一定の価格で燃油を購入しなければならない義務」もいっしょについてきます。報道によれば、日本航空は燃油が値上がりする方にかけて、先物取引を増やしたようです。週刊誌のAERAなどは、やらなくてもいいヘッジ取引をやって、かえって大きな損失を出してしまったと批判しています。ちなみに、昨年3月期は繰延ヘッジ損益が△201,816百万円(赤字なので資本のマイナス)ですので、780億円であればだいぶ減ってはいます(高い燃料代として費用に振り替えられた分もあるのでしょう)。
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