2001年7月18日更新 | ホームページへ戻る

企業結合会計論点整理について

 企業会計審議会は、2001年7月6日、「企業結合に係る会計処理基準に関する論点整理」(以下、論点整理)を公表しました。この論点整理は、企業結合に関する会計基準を今後定める際に検討すべき論点について、昨年9月から第一部会で審議されてきた内容を踏まえ、とりまとめたものですが、どのような基準にすべきかという方向性はまだ強く打ち出されていないようです。

 論点整理は、大きく分けて、企業結合会計の概要を述べている「基本的認識」と、理論編ともいうべき「企業結合会計の論点」から成っています。特に「企業結合会計の論点」の方は難解な箇所も多く、理解が十分ではありませんが、感想も交えて、ごく簡単に内容を紹介したいと思います。

 なお、文章の構成や用語の使い方は、説明の都合上、変更を加えていますので、正確な内容については原文をご覧下さい


目 次
T 基本的認識 1.企業結合会計を巡る国際的動向
2.わが国の現行制度と実務上の取り扱い、基準整備の必要性
U 企業結合会計の論点 1.会計処理方法の定義
2.企業結合の会計処理の基本的考え方と処理方法の使い分け (1)企業の継続性と「持分の継続」の考え方
(2)「事業の取得(購入)」の考え方とパーチェス法の基本的考え方
(3)プーリング法とパーチェス法の使い分け
3.のれんの会計処理 (1)のれんの本質
(2)のれんの会計処理方法
(3)負ののれん
(4)識別可能無形資産
4.企業結合会計の適用範囲等

T 基本的認識

 ここでは、米国基準や国際会計基準の特徴を、最近の基準改正の動向も含めて紹介した後、企業結合に適用すべき会計処理基準が明確でないというわが国における問題点や会計基準整備の必要性が指摘されています。


1.企業結合会計を巡る国際的動向

 米国基準や国際会計基準には以下のような特徴があります。

 まず、企業結合会計の対象が、企業集団とその外部との取引に限られている点です。親子会社間の合併など、企業集団内で行われる取引は対象外となっています。

 次に、(こちらの方が重要ですが)、企業結合の実態ないし状況に応じて会計処理方法が選択されている点です。つまり、企業買収に該当する企業結合は、パーチェス法が適用され、持分の結合に該当する企業結合は、プーリング法が適用されます。

 企業買収に該当する企業結合は、結合する企業のいずれかが結合後の企業を支配するケース、一方、持分の結合に当たるのは、結合する企業のいずれもが、支配する企業(取得企業)とみられないケースです。

 パーチェス法においては、以下のような会計処理が行われます。

 一方、プーリング法には、

という特徴があります。

 このように、従来は国際的にも、会計処理方法を使い分けるという考え方が採られてきました。しかし、パーチェス法とプーリング法の使い分けが財務諸表の比較可能性を損なうことへの危惧や、会計基準の趣旨を逸脱してプーリング法が適用されているという疑問から、最近ではプーリング法を廃止し、パーチェス法に一元化しようという議論が広まりつつあります。

 1999年に公表された米国FASBの公開草案では、取得企業のない企業結合は、存在したとしてもまれであるとし、財務諸表の比較可能性を確保する観点から、企業結合の会計処理をパーチェス法に限定すべきだという主張がなされています。この公開草案公表後も検討が続けられ、のれん規則的償却をやめて、臨時的な減損処理に委ねるといった、従来のパーチェス法とは異なる会計処理を取り入れ、近く最終的な基準として成立する見込みです。また、G4+1(国際会計基準委員会の一部参加国が集まった非公式組織)からも、パーチェス法への一元化を勧告する報告書が出されています。

 論点整理は、このようなパーチェス法への一元化の動きについて、すべての企業結合を単一の事実とみなし、それに対して画一的な会計処理を適用するものだと特徴付けています。他方、すべての企業結合を常に単一の事実と見ることができなければ、その実態を必要最小限の類型に分けたうえ、それぞれに異なる会計処理を対応させることになるとしています。

 この点については、「企業結合会計の論点」において、さまざまな切り口で詳しく議論されています。結論を先にいえば、パーチェス法一元化論に対して批判的な論調となっているようです。

 なお、論点整理の参考資料として、米国基準や国際会計基準における企業結合会計の概要説明が添付されています。理論編である「企業結合会計の論点」は、海外の基準を批判的に検討するというスタンスで書かれているので、先に参考資料の方を読んでおいて、批判の対象となっている海外基準を頭に入れておいた方がよいでしょう。

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2.わが国の現行制度と実務上の取り扱い、基準整備の必要性

 わが国には、連結会計基準を除き、企業結合の詳細な会計処理基準がなく、商法規定の範囲内幅広い会計処理が行われています。

 商法では、合併の会計処理について以下のように規定されています。

  1. 被合併会社から承継する純資産額を限度として、合併会社の資本金を増加させることができる。
  2. 承継する純資産額と資本金増加額の差額は合併会社の資本準備金とする(ただし、被合併会社の留保利益は合併会社の留保利益とすることができる)。

 a.の承継する純資産額については、時価以下の範囲内であれば任意で評価替することも、被合併会社の簿価を引き継ぐこともできると解されています。実務では、簿価で引き継ぐ会計処理方法が多く選択されてきましたが、被合併会社に欠損金がある場合には、それを埋め合わせる範囲内で評価益を認識することもありました。(ただし、2001年4月の組織再編税制では、合併等が適格要件を満たしていれば簿価で引き継ぎ、満たさない場合は時価での資産譲渡として処理することとされています。)

 b.の合併会社の資本勘定についても、増加額をすべて資本金及び資本準備金とする方法、被合併会社の留保利益を引き継ぐ方法などの選択が認められています。 

 商法では、株式交換・移転や会社分割の会計処理についても、合併の場合と同様に重要な点についてのみ規定が設けられています。

 このように、現状では、企業結合に適用すべき会計処理基準が明確でなく、経済的実態が同一であっても、法的形式が異なるごとに会計処理が区々になる可能性があります。

 論点整理はそのような例として、子会社の取得(連結財務諸表原則が適用され、子会社の資産は取得時の時価で評価)と合併(被合併会社の帳簿価額を引き継ぐことができる)が別扱いされていることを挙げています。

 このような状況を踏まえ、同様の経済的実態を有する取引には同じ会計処理を適用されるようにするという観点から、首尾一貫した会計処理基準を整備する必要があるとしています。

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U 企業結合会計の論点

1.会計処理方法の定義

 基本的認識において述べられているように、企業結合の会計処理方法には、プーリング法とパーチェス法がありますが、これらは、従来、以下のように理解されてきました。(感想:2つの方法の順序が「基本的認識」での順序と逆になっていますが、何か意味があるのでしょうか。)

プーリング法:
 被結合会社の資産と負債を帳簿価額のまま受け入れ、かつ/または、非結合会社の資本(株主持分)をそのまま結合会社に引き継ぐ方法

パーチェス法:
 非結合会社の資産と負債を公正価値で受け入れ、かつ/または、交付した株式の公正価値だけ資本を増加させ、そのすべてを拠出資本とする方法

(感想:このパーチェス法の定義では、金銭による買収のケースもカバーされるのでしょうか。資本の増加がない特殊ケースと考えるのでしょうか。また、徹底してさまざまなパターンを考えるのであれば「交付した株式の公正価値だけ資本を増加させ」の後ろにも「かつ/または」が必要なのではないかと思います。)

 しかし、わが国ではそれぞれの方法において多様な類型が実務上利用されているので、2つの着眼点を念頭に置いて、両者の本質や基本的な考え方を再検討する必要があるとしています。

 2つの点とは、

です。

 増加する資本については、非結合会社の資本をそのまま引き継ぐ場合もありますが、そうでない場合には、増加する資本の額と、その総額を資本金と資本準備金とにどのように振り分けたらよいかが問題となります。

 また、従来は、承継する資産・負債の評価基準にかかわらず、非結合会社の留保利益の引き継ぎが認められることもありましたが、企業結合の会計基準の設定に当たり、同様の配慮が必要なのか、一定の規制が必要であるのか、慎重に検討するとしています。

 さらに、相互保有していた非結合会社の株式や、非結合会社の株式(自己株式)を消去する場合など、資本が減少するケースもあります。これらについては、通常の株式消却の会計処理と整合的に定めるのか、企業結合に限って特別な処理を定めるのかが問題となります。

 承継する資産・負債の範囲については、繰延資産(繰延費用)や引当金などの、いわゆる会計上の擬制資産、擬制負債を承継するかが問われてきました。

 プーリング法では、非結合会社で貸借対照表能力が認められた項目は特段の制約を受けることなく引き継がれますが、パーチェス法では繰延資産や引当金の一部については引き継ぎが否定されるという見解もあります。逆に、パーチェス法では非結合会社の貸借対照表に計上されていない資産や負債も計上すべきであるという見解や、繰延資産や引当金についても再評価(再計算)すべきであるという見解もあります。

 また、承継される資産・負債の評価については、パーチェス法においては公正価値が使用されますが、論点整理は、この公正価値についても検討する余地が少なくないとしています。

(感想:連結原則でも時価に関する詳しい検討はなされていなかったと思います。企業結合で公正価値概念そのものを検討する意義はどこにあるのでしょうか。)

 パーチェス法を適用する場合には、取得企業の決定基準が重要な問題となります。それは、被取得企業の資産・負債が取得時の公正価値で評価される一方、取得企業の資産・負債は帳簿価額をそのまま引き継ぐため、取得企業の決定によって、会計処理の結果が大きく異なるからです。

 取得企業の決定基準については、すべてのケースについて取得企業を明確に定めることが可能か、取得企業が明確には定められないケースは存在しないのか、取得企業が明確には判明しないケースはどのように扱ったらよいのかなどの問題を検討しなければなりません。

(感想:ここでは、パーチェス法一元化論をターゲットにして、取得企業決定の困難さを強調しているようにも読めます。また、検討しなければならない事項を3つ挙げていますが、ほとんど同じことを繰り返しているだけのように読めます。)

 また、取得企業の決定に関連して、取得企業と法律上の存続会社が食い違うケース(逆さ合併、国際会計基準にいう逆取得)が問題となります。仮に被合併会社を取得企業とする会計処理を法律上の存続会社に義務づける場合、商法の規定との関係が問題となります。論点整理は、証券取引法におけるディスクロージャー制度と商法の決算制度との関係をめぐる根本的な問題であるとしています。

(感想:逆取得のケースが商法との関係上大きな問題であることはわかりますが、企業会計の立場として、もう少し踏み込んだ結論を出してもよかったのではないかと感じます。)

(感想:全体としてプーリング法とパーチェス法の定義を2つの着眼点から洗い直すという議論の進み方になっていますが、洗い直した結果、どのような定義になるのかなかなか読みとれません。洗い直した結果、プーリング法、パーチェス法それぞれ一つの定義に集約されるのか、それとも、それぞれの方法で多様なパターンを残すような定義になるのか、どちらなのでしょうか。)

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2.企業結合の会計処理の基本的考え方と処理方法の使い分け

(1)企業の継続性と「持分の継続」の考え方

 プーリング法とパーチェス法の定義の仕方は多様ですが、明確な共通点が存在しています。それは、結合会社(取得企業、存続会社)は結合の事実にかかわらず継続企業(ゴーイング・コンサーン)とみられ、その資産・負債の帳簿価額はそのまま引き継がれる点です。このことは、「持分の継続」という考え方で説明されています。ここで「持分」とは、持分証券(株式)を通じた企業活動の成果に対する権益ないし請求権のことですが、これが継続している限り、企業結合によって投資のリスクは変質しても、その変質によっては個々の投資のリターンは実現せず、まして資本の額が変わることはありません。

 現金で買収された企業の持分は清算されてもはや継続しませんが、株主が引き継がれるケースでは、被取得会社であっても継続性が絶たれているとは言い切れない面があります。パーチェス法では、取得会社については持分が継続し、被取得会社については継続しないと想定されています。一方、プーリング法では持分の継続という考え方が結合会社だけでなく、非結合会社にも適用されてます。

 論点整理は、取得会社、被取得会社両者の間で持分の変質(いずれの会社も企業結合前後で株主持分の実質は変わっているはず)に大差がないときに、一方だけ持分の継続を認め、他方についてはそれを認めないというのでは、概念の首尾一貫性を失った便宜的な会計処理にもなりかねないとしています。持分の継続という観点から、どのようなケースであれば持分の継続を無視してよいのかが重要な課題となるため、それを検討することになります。

(感想:ここでは「持分の継続」という概念を持ちだして、被結合会社(被取得会社とされる会社)にはいかなる場合も持分の継続を認めない結果となるパーチェス法一元化論を批判しているのだと考えられます。)

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(2)「事業の取得(購入)」の考え方とパーチェス法の基本的考え方

 前項では「持分の継続性」という考え方を使って、企業結合を考えてきましたが、ここでは、「事業の取得」という側面から、パーチェス法の基本的な考え方が述べられています。

 つまり、パーチェス法では、企業結合による包括継承が、事業を単位とした一括購入とみなされます。この見方に立って、パーチェス法は以下のように理解されています(伝統的な概念)。

 このようなパーチェス法の考え方と対比させて、フレッシュ・スタート法が説明されています。

 フレッシュ・スタート法は非結合会社の資産と負債だけでなく、結合会社の資産・負債も結合時に評価替えする方法です。資産・負債の評価替えを行うという点がパーチェス法と共通していいますが、パーチェス法が事業の取得という考え方に立つ会計処理であるのに対し、フレッシュ・スタート法は、結合当事会社が、結合後の企業に拠出するという想定が根拠となります。したがって、フレッシュ・スタート法を採用するためには、すべての当事会社がいったん解散し、すべての株主持分が清算されたうえで、新たに設立される会社に拠出されるという状況が必要となります。

 論点整理は、フレッシュ・スタート法について、諸外国の動向も踏まえて慎重に検討するとしています。

(感想:論点整理は、フレッシュ・スタート法について、結合当事会社がお互いを取得し合うという非現実的な擬制が必要となるとして、厳しく批判していますが、文字どおりの新設合併に該当するケースに適用することまで、完全に否定してはいないようです。ただし、基準としては海外の会計基準でも取り入れられていない方法なので、導入される可能性は低いと思われます。)

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(3)プーリング法とパーチェス法の使い分け

 (1)(2)で「持分の継続」と「事業の購入」という2つの側面から企業結合の会計処理を検討してきましたが、論点整理は、プーリング法とパーチェス法の、一方が他方を上回るという論理的優劣を決めることは難しいとしています。企業結合の会計処理方法をパーチェス法に一元化すべきとする意見もありますが、論点整理は、持分の継続の考え方を完全に否定しない限り、プーリング法を完全に否定することはできないであろう、と結論付けています。

(感想:ここは、結論をいっていると読んだのですが、「プーリング法を完全に否定することはできないであろう」という表現であり、断定的な書き方ではないので、本当のところはよくわかりません。特に、後の段落で、「プーリング法とパーチェス法の使い分けが妥当か否か」検討すると書かれているので、一元化論がまだ生きているようにも読むことができます。)

 以下、この項で検討すべきとされている事項を列挙します(検討に際し考慮すべき事項や留意事項を含む)。

 なお、論点整理では、プーリング法を採用したときに、パーチェス法を採用したと仮定した場合の会計数値を注記する方法も検討していますが、これについては否定的です。

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3.のれんの会計処理

(1)のれんの本質

 のれんの会計処理を検討するに当たり、論点整理は、まず、のれんの源泉ないし発生原因を議論しています。

 論点整理は、以下の3つの要素をのれんの源泉としています。

 論点整理は、この3番目の要素が含まれている場合、これを資産に計上することは、自己創設のれんに等しく、かつ、その相当額が評価益(利益)ではなく資本(払込資本、拠出資本)に算入されることになるとしています。

(感想:論点整理で問題としている、のれんの3番目の源泉については、どういう意味なのかよくわかりません。買収する方の会社は、買収される側の企業価値に、結合によるシナジー効果(結合後の会社の企業価値が、買収する側の企業価値と買収される側の企業価値の単純合計を超える金額)を加えた金額を上限として、買収価格を決めることが合理的ですが、これを超える金額で買収価格が決定されると(のれんに既存事業の超過収益力が含まれ、それが資産計上されるのはこの場合)、買収する方の会社の株主の実質的持分は減少してしまいます。このような不合理な取引は、少なくとも建前上はありえないはずです。もしあったとしたら、買収側株主に対する経営者の背任行為になってしまいます。)

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(2)のれんの会計処理方法

 論点整理によると、のれん(ここでは「正ののれん」)の会計処理には、以下のようなさまざまな方法があります。

  1. 払込資本(拠出資本)から控除する。
  2. 留保利益から控除する。
  3. 年度の純利益から控除する。
    C1 即時に償却する。
    C2 規則的に期間配分して償却する。
    C3 通常は償却せず、減損処理をする。

 現在の一般的な考え方によると、企業結合の投資対価のすべてが費用性支出とされ、いずれかの会計期間で費用になります。このような基本的な枠組みからすると、AとBの採用は困難となります。

 Cの年度の純利益から控除する方法のそれぞれについては、以下のような考え方が紹介されています。論点整理は、どの方法を採用すべきかという結論は述べていませんが、C2の規則的償却が説得力があるとしています。

C1 即時に償却する。

C2 規則的に期間配分して償却する。

C3  通常は償却せず、減損処理をする。

(感想:のれんの会計処理方法には、列挙されているもののほかにも、「規則的に償却し、一定の場合に減損処理(または臨時償却)を行う」方法が、あるはずですが、意図的に省略したのでしょうか。それとも、C2の規則的償却に含まれるというふうに解すればよいのでしょうか。)

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(3)負ののれん

 負ののれんについては、企業結合における負債の認識や評価との関連に留意して、それがどのようなケースで生じるのか検討するとしています。また、これに関連して、予想される将来の損失に対する引当金(偶発損失引当金や利益留保に近い性質をもった引当金など)の会計処理方法にも留意するとしています。

(感想:これは、国際会計基準において、将来の損失等に起因すると考えられる負ののれんが、将来の損失等が実際に発生した時点で利益として認識されることを念頭に置いているものと考えられます−論点整理の参考資料参照−。)

(感想:論点整理は「利益留保に近い性質をもった引当金」という表現を使っていますが、わが国の会計原則では、利益留保性の引当金は計上できないはずです。会計基準違反の会計処理を容認しているのか、あるいは言外に批判しているのか、意図が読みとりにくい文章となっています。)

 負ののれんの会計処理については、

があり、論点整理はそれぞれについて検討するとしています。

(感想:負ののれんの会計処理については、論点整理の記述からは全く方向性が見えません。)

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(4)識別可能無形資産

 ここでは、企業結合時に生じる借方差額のうち、識別可能な無形資産については、たとえそれが法律上の権利でなくても、無形資産への振り替えを義務付けるべきであるという考え方についてふれています。

 論点整理は、(1)振り替えを義務づける、(2)容認する、(3)禁止する、という代替案を示し、それぞれの問題点を検討するとしています。

(感想:無形資産というのは、intangible asset のことで、会計学の専門用語としてはこれでよいと思いますが、企業会計原則では無形固定資産と訳されています。会計士や企業の実務担当者なども読者とした公の文章であれば、特に理由のない限り、企業会計原則の用語にあわせておくべきだと思います(好みの問題かもしれませんが)。)

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4.企業結合会計の適用範囲等

 以上取り上げてきた論点のほかに、以下のような論点についても、検討するとしています。

(感想:合併のれんと連結調整勘定は、少なくとも連結原則改定後は、同じものだと考えていましたが、論点整理では、あらためて検討すべき事項にあがっています。考えが浅かったようです。)

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【了】