古い知り合いが急逝した。もう何十年も会っていない同級生だ。店を構えるという夢を今まさに現実のものとしかけた矢先、病魔に倒れたとの事。志半ばにして、さぞ無念だったろう。今、記憶を手繰ってみると、キラキラ光る雪道を或は突風吹き荒む吹雪の中を共に歩いたことが朧げに蘇る。何を話したかはまるで覚えていない。あの時僕等は何を考え、未来をどう夢見ていたのだろうか。音も無くただ漠然と悲しい程に漠然と広がる一面灰色の雪の世界。彼は笑っていた。人は死ぬ。故に如何に生きるか。この身も蓋もない命題に暫く首まで浸かる日々が続きそうだ。タケシ君。いつかまたどこか雪の中で会いましょう。

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