デレク・トラックス・バンド&ドゥービー・ブラザーズを観た。佐藤蛾次郎のようなトム・ジョンストンがやたらに「カモン!」と煽るので負けずにカムオフしてやった。しかしそこは歴戦の勇者。細かいインサイドワークで徐々に間合いを詰める老練なボクサーの如く我がボディを浸食してきた。この世代を観ていつも思うのは圧倒的に鍛え上げられたコーラスの巧さで、各自ピンでもガッチリ張れて、裏に回って分厚いハーモニーもサラッといける。今回、目当ては100%デレクだったが、彼等を生で観れたのはなかなかに得難い経験だった。で、そのデレク・トラックスだが、何度観ても素晴らしく抜群に巧い。ギターを巧く弾ける人はあまたいるが、巧く歌わせる事が出来る人はそういない。彼のギターは音楽の神様から何十年何百年に一度届く「GIFT」。終演後、いかん練習せねば!俺もせめて粗品のタオルくらいにはならねばと帰路を急いだが、何故か「レス・ポールの伝説」が観たくなり、ふらりレンタルショップへ。見始めると改めて彼の偉大さに驚愕し顎が外れて戻らない。彼はマルチトラックレコーダーの発案者でもあるが、そのマシーンを駆使した一人多重録音の演奏は1950年代当時既にテクノでありミニマルでありブッチギリである。ここにも「GIFT」が。神様は以外にマメである。

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