2009/11/24

まもなく冬のバレエ・シーズン  バレエ・ダンス

 先週末は、名古屋へ行きました。往路は新幹線、復路は急がず、ちょっと居眠りでもして…というわけで、近鉄特急アーバンライナーに乗りました。

 朝10時過ぎ、新大阪駅のあまりの混雑に辟易とし、のぞみの混雑状況を確かめもせず、こだまの自由席に駆け込みました。のぞみより20分以上遅くなりましたが、がら空きで静かな車内は快適でした。

 写真は今年開園100周年だという鶴舞公演のバラ園の一画。中央奥に見えるのは「奏楽堂」と呼ばれるあずまやふうのドーム。グリーンの柵が5線譜に見立てられ、音符が散りばめられていました。漫画「オルフェウスの窓」で、イザークがピアノ協奏曲「皇帝」を演奏したのは、こんなところかな。階段状の客席はまずまずの入り、大学祭のイントロクイズなどやってました。
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 今週末はマリインスキー・バレエ団びわ湖ホール公演「眠れる森の美女」です。主演はオブラスツォーワとシクリャローフです。ジャパン・アーツのバレエ・ブログによると、オブラスツォーワが来日したとのこと。

◆覚え書き◆
NYCB以来、観に行ったバレエ公演2つ。

'09(BMB)馬場美智子バレエ団公演
 日時 2009年10月18日(日)
 開演 17:30  (開場 17:00)
 会場 芸術文化センター 阪急 中ホール

  レオン・ミンクス:パキータ
  
  アドルフ・アダン:ジゼル(全幕)
   特別出演 マリインスキー・バレエ団より
   マヤ・ドゥムチェンコ(ジゼル)
   エフゲニー・イワンチェンコ(アルブレヒト)

 ドゥムチェンコとイワンチェンコ♪
 スターとかアーティストとかじゃなく、ロシア・マリインスキーの1ダンサー、ファースト以上。こういう人の踊りを、落ち着いて観たかったんです〜。よかったですよ。ふたりともラインがきれいで、中ホールの舞台に合わせた控え目ながら、丁寧な演技と踊り、堪能いたしました。

平山素子 Life Casting
 日時: 2009年11月14日(土)
 開演: 14:00
 会場:芸術文化センター 阪急 中ホール

 第1部「un/sleepless」
  木下菜津子 高原伸子
  池田美佳  西山友貴
  柳本雅寛  平原慎太郎
  中川賢
 第2部「Twin Rain」
  平山素子
 (両作品とも、振付、演出は平山さん)

 第1部「un/sleepless」の完成度の高さ! 見ごたえありました。
 第2部は平山さんのソロ。ダンサー、そしてクリエイターとしての平山さんに特別な思い入れがない私としては、ちょっと冗長に感じた作品でありました。彼女の姿を観ているだけでドキドキするとか、彼女の創作活動(創作した作品ではなくて、クリエイターとしての活動とかスタンスとか)について深く理解、共感しているならば、いつまでも続いてほしかったろうけれど…私はもはや中盤あたりで、終わりまで見えた…と感じてしまいましたぞ。んでまあ、そのように終わったのでありました。でもやっぱりズシンと来ました。全身を舞台に(観る人たちの前に)投げ出すその姿には、しばし圧倒されました。

 今、なんとか副サイトに、1つでも感想をアップしようと夜なべする毎日。どれもこれも囓りさしのリンゴだ〜

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鶴舞公演のバラ
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2009/10/17

NYCB 2009 A&Bプロ  バレエ・ダンス

 バランシン。帝政ロシア末期にサンクト・ペテルブルクに生まれ、バレエ・リュスに参加後、アメリカに招かれNYCB(ニューヨーク シティ バレエ)の初代芸術監督に。

 先週末は、彼の作品をまとめていくつも観られるめったにないチャンス、NYCB公演のAプロとBプロを観に、渋谷のオーチャードホールへ行きました。
2009年来日公演公式サイト

 3つのプログラムのうち、AプロとBプロを選んだのは、バランシンがチャイコフスキーやストラヴィンスキーの音楽に振り付けたシンフォニック・バレエ、プロットレス・バレエ、そしてラトマンスキーがショスタコーヴィチの音楽に振り付けた「コンチェルトDSCH」が入っていたからです。

■Program A
セレナーデ

 振付:ジョージ・バランシン
 音楽:ピョートル・イリッチ・チャイコフスキー
    Serenade for Strings in C, Op. 48 (1880)
 弦楽器だけのオケピ。舞台上で演奏される時に比べてずいぶん控え目な音量。
 バレエ・シーンは、もっとドラマチックなものを予想していたので、ずいぶん薄口に感じた。特に、ヒルティン(?)が演じた中盤に男性を後ろから目隠しして登場するバレリーナは、倒れて取り残されるバレリーナに対して、「望みを奪い、連れ去ってしまうもの」といった情念を感じさせるのが好みなのだな〜。私は牧バレエのびわ湖公演、草刈民代さんがデフォルトなり。

アゴン
 振付:ジョージ・バランシン
 音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー
    Agon (1953-1956)
 作曲家と振付家のコラボレーション、音楽視覚化の極致、ワクワクしました。この曲を初めて聴くとき、それがバレエ公演の劇場だったというのは、贅沢な経験にちがいありません。ただ、公式サイトの演目解説にあるような「すさまじい」とか「爆発的な」という形容は、ちと疑問。

チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ
 振付:ジョージ・バランシン
 音楽:ピョートル・イリッチ・チャイコフスキー
    Excerpt from Swan Lake, Op. 20, Act III, (1877)
 Bプロのタランテラとこのチャイパドは、技巧&溌剌系のパドドゥ。小柄なテクニシャンがスピーディかつエネルギッシュに、エンターテインメントに徹して見せてくれました。小粋な味わいが、プログラムのいいスパイスになってましたよね♪

ウエスト・サイド・ストーリー組曲
 振付:ジェローム・ロビンズ
 音楽:レナード・バーンスタイン
    West Side Story (1957) by L.Bernstein,
    lyrics by Stephen Sondheim.
 NYCBのもうひとりの重要人物、ロビンスの作品は、今回は「ウェストサイド・ストーリー組曲」しか観られませんでした。まあその〜、バレエ・ダンサーなりに健闘してたのじゃないかと思います。今年はブロードウェイ・ミュージカルの来日公演があったことですし(私は観ていませんが)、せっかくのバレエ団公演に、この演目はいかがなものかと。

■Program B
コンチェルト DSCH

 振付:アレクセイ・ラトマンスキー
 音楽:ドミトリ・ショスタコーヴィチ
    Concerto No. 2 in F Major, Op. 102 (1957)

バーバー・ヴァイオリン・コンチェルト
 振付:ピーター・マーティンス
 音楽:サミュエル・バーバー
    Concerto for Violin and Orchestra, Op. 14 (1941)

タランテラ
 振付:ジョージ・バランシン
 音楽:ルイス・モロー・ゴットシャルク
    Grand Tarentelle for Piano and Orchestra,
      Op. 67 (ca. 1866)
    reconstructed and orchestrated by Hershy Kay

チャイコフスキー・ピアノ・コンチェルト第2番
 振付:ジョージ・バランシン
 音楽:ピョートル・イリッチ・チャイコフスキー
    Piano Concerto No. 2 in G, Op. 44 (1879-80)
 これはアメリカン、それともインペリアル・ロシア? どっちなんでしょう?! 盛大で、美しく、キラキラしてフィナーレにふさわしかったです。
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2009/10/8

素顔のままで  四季折々

 台風が接近する風音を聞きながら、しかし日付が変わる前に寝なくちゃナ、と思いつつテレビをつけたら、BSでB.J.の2006年東京ライヴを放送しておりました。あちゃ。

 B.J.ベスト・ヒット・ライブとな。ドクター・コバッチュがサイドでギター弾いてる?(ちがうって)

 30年前と同じ声、同じ演奏・・・変わったのはビリー、ビッグ・パパ。まあ素敵になって。大風の晩に似合いの、滑らかで伸びがあって、頼もしい音でした。聴衆の歓声に、甲高い風切り音がかぶさって。

  早く弱ってくれ、低気圧
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2009/9/25

旅は目によい  オンエア・クラシック

 遠目がきくのが自慢だった私は、30代の半ばにして近くが見えにくくなり、それ以来眼鏡を使っています。自分では遠視だと言うとりますが、周囲は一人のこらず老眼だと決めつけます。そうかもしれんが、遠くはよく見えるし、電車内の吊り広告なんかは、ルビだってなんだってちゃんと見えるんだ、ふん。

 ところで長崎から帰って以来、不思議と近くがよく見えるようになりました。旅の効用かも。

 長崎は坂の街。建て込んだところは、くねくねと細い路地が家の間を縫うように続いています。バイクぐらいしか通れないな、と思えるところは、空家や更地もチラホラ。引っ越しのトラックが入れないため、最近でも馬の引く荷車が使われているのを見たと、友人は言います。
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 そんな坂を登る途中にも、何度か視界が開けることがあり、立ち止まって見れば長崎港から対岸の稲佐山、そして電気、重工、おかげさまでの女神橋までが一望に。
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 予習不足ゆえ、あれはなんぞや?今さら聞けない珍物どもも見えます。飽きませんでした。
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 そういえば、前日夜に到着したときにも、黄色いのを見たな。これの兄弟分かな。
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 週末は写真をプリントして、世話してくれた友人やご家族に手紙を書こう。あ、その前にトコロテンを作ってみなければ。

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2009/9/23

長崎へ  四季折々

 連休前半は友達を訪ねて西国路から長崎まで行きました。どこもかしこも、初めて行く土地です。人に会うのが目的でしたから、行き先の風物に興味は持っていませんでした。でも、友人やご家族の歓待のおかげで、次の機会には、もっといろいろ見て歩いてみようかと、早くも再訪を目論んでいます。

 1日目は、高校時代の友人が待つ広島のとある街へ。著名な作家が逗留して小説を書いた旅館(家?)が、ビルの狭間にあるというのです。今は料理など出して静かに過ごせる、隠れ家のような店だとか。行ってみると、そのたたずまいは友人から聞いていたとおりでしたけれど、店主はその旅館ではないと言いました。

 昭和モダンの名残を留めた洋間に自然光が浅く差し込む部屋の、曰く因縁や料理に気圧されることなく、旅は上々のスタートでした。

 長崎は、このうえない晴天でした。午前中は連れの所望する亀山社中界隈と風頭公園を歩き、午後は海へ連れて行ってもらいました。
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 長崎の海が、こんなに美しいとは!
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 岩場の端に立って見ると、すぐ近くにコバルトブルーの熱帯魚が数匹群れているんですよ。あと、私にはそんなふうに見えなんだが、イカの赤ちゃんだというオタマジャクシみたいなフワフワとか。海はまだ夏なんですかね? 友人たちは服のままザンブリと飛び込んじゃいましたよ。うむむ、こんなことなら予習しとくんだった。

 夕食は、魚を食べに料理旅館へ。でもね、昼ご飯に生麺を揚げて作ってくれた皿うどんを食べ、海から帰ったおやつには岩場で採ったテングサを乾燥させて作った自家製トコロテン(三杯酢)を食べ…して、魚の入るところがなかったよ。

 最初に甘エビの躍り食いが出てきたときには、思わず「こんなん食べるの?!」と声をあげてヒンシュクを買うし。

 ダッテ、コッチ睨ンドウデ。暴れるし。そこらじゅうに雫が飛ぶし。
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 友人に頭を取ってもらい、なんとか口に入れてみますと、意外にも少し甘くて、噛むと殻がぱりぱりと音を立てました。海よ、ごちそうさまでした。

 土産に、乾燥テングサをもらいました。レシピつき。次の週末に作ってみるとしよう。
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2009/9/18

旅と歌  四季折々

 北海道のとうもろこしが届きました。大学生の旅行土産。札幌の場外市場で、生のコーン粒を勧められ、それが甘くて美味しかったのでと。黄色いスイートコーンと、ピュアホワイトという色素のない品種。9月15日の朝採りだということです。穂を手に取ってみると、厚みのある葉に包まれてどっしり重い。長さたっぷり、真ん中の太り具合も十分。現れた実もこんなに大きい!ほんまに真っ白!
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 札幌、とうもろこし、と言えば啄木の歌にあるねえ…と話しかけてみましたが、「一握の砂」は石川啄木と暗記しただけや、と応える。まあその〜私も似たようなものだが、この歌を読んで話をしてくれた先生がいたのよ。

    しんとして幅廣き街の

    秋の夜の

    玉蜀黍の焼くるにほひよ

 今となっては、土産のとうきびにその歌の味がするよ。

 それにしても、9月の朝採り玉蜀黍ってハウス栽培かしら…と思ったが、啄木が札幌に初めて降り立ったのは明治40年の9月14日だったとか。はて、これはいつ詠んだ歌? 昔の人は玉蜀黍を保存食にして、夏が過ぎ、冬が近くなっても食べていたのかな。

 啄木の歌にちなんで、うちでも今夜は茹でずに焼いてみました。

 黄色い「スイートコーン」は砂糖醤油をつけながらガスコンロのグリルで。水無両面焼きの新品コンロが焦げた醤油で傷みかけたので、あとの「ピュアホワイト」は素焼きに。何か味付けがいるだろうということで、ご近所さんの広島土産、「海人の藻塩(あまびとのもしお)」をつけて食べました。

 ガブリとかぶりついたときの歯ごたえが、そりゃもうリッチ。粒のボリュームは、関西通常版の2倍はあるな。ざくっと深いのさ。グリルで焼いてなお、パンパンにふくらんだ実から甘い汁がたっぷり。

 広島出身の友人が自慢の藻塩は、ホンダワラを使って製塩されたもの。
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「焼くや藻塩の…」って、あったよね。と、今度は古文に強いモーツァルト党に聞いてみる。

「やくやもしおの・・・ミモコガレツツ」
「上の句は?」
「そ、そんな急に言われても」

 インターネットは便利。

  来ぬ人を
   まつ帆の浦の 夕なぎに
  焼くや藻塩の
   身もこがれつつ

「いやぁ〜、逆(下の句から上の句を言い当てる)は難しいなあ。エントロピーが高くなるほうやから

 …私が解らんと思ってテキトーなことを


 松帆の浦は、淡路島の北端。その少し西に、江崎灯台があります。対岸の舞子に住んでいた友人が、毎日その灯台の灯を見ながら、いつかあそこへ行ってみたいと思いつづけ、ついに職場の遠足で灯台ツアーを敢行。私も便乗して行ったことがあります。友人は達成感で大感激しておりましたが、私は小さなフェリーの船旅の方がおもしろかったよ。まだ大橋がなかったころのお話。灯台は・・・対岸から憧れるものだよ、ねえ。

 明日から私は友人と旅行です。初めて降り立つ九州へ。これでとりあえず列島全制覇。点と線だども。

 先日、近所の若い子に「連休どうする?」と聞いたら、カレと電車で何処かへ行きますとやら。「どちらへ?」とさらに聞くと、「コインで決めながら…」ですって。
まあ いいわねえ。
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2009/8/31

まだ角笛止まり  オンエア・クラシック

 先週はFMでマーラーの交響曲がふたつ聴けました。
 マーラー! 映像が彷彿としてくるようなスペクタクルと、普通じゃつまらんというワガママをかなえてくれる奇矯と、私も共有していると錯覚しそうなフォークロア…私にとってはそんな作曲家です。

 8月27日(木)クラシック カフェ。
 バーンスタイン特集だったのかな。ソニーやドイツ グラモフォンからリリースされた録音が3つ。バーンスタインの指揮やピアノで “キャンディード”序曲(ニューヨーク・フィル、1960年録音)、マーラーの“こどもの不思議な角笛”からルードヴィヒの「原光」(1968年録音)、それからマーラーの交響曲第2番ハ短調“復活”(ヘンドリックス、ルードヴィヒ、ウェストミンスター合唱団、ニューヨーク・フィル、1987年ライヴ録音)。
再放送は9月4日(金)午前7時20分〜9時15分。

 同じく27日の夜は、ヨーロッパ夏の音楽祭特集(ルツェルン音楽祭2009)から8月12日の演奏会。クラウディオ・アバド指揮、ルツェルン祝祭管弦楽団。3曲目が交響曲第1番 ニ長調 「巨人」でした。


 昼下がりにラジオをつけたら、鳴っていたのは交響曲第2番の第3楽章、ちょうど歌曲集「子供の不思議な角笛」から「魚に説教するパドヴァのアントニウス」のメロディーだったため、この大曲もなんのその、マーラーのアイロニーもどこ吹く風。アンタは気楽でええわなぁ…と、いつも言われる所以であります。

 バーンスタイン指揮の第3楽章は、歌曲「魚に説教するパドヴァのアントニウス」の印象に近い気がします。

 バリトンが歌う歌曲「魚に説教するパドヴァのアントニウス」は、お説教を拝聴する水の中の生き物たちが、聴き終われば元の木阿弥に。誰しも、持って生まれた性根はなおらんワイ(…)とでも言いたげな。

 私が持っているこの歌曲の録音のうち、バリトンは3人。フィッシャー=ディースカウ(セル指揮・ロンドン響)ヴァイクル(インバル指揮・ウィーン交響楽団)、それから南米出身の若手イヴァン・パレイ(ピアノ伴奏・ラーデマン)。軽い戯けは、笑いを誘おうとしてか、でも自嘲とも取れるような。伴奏の木管と弦、その出入り掛け合いが曲想をさらにふくらませていて、いっつも唸ってしまう。ひとり、テノールのプレガルディエン(ピアノ伴奏・ギース)の「魚に説教する〜」は、芝居があっさりしていると思います。もっと違うねらいがあるのかもしれません。

 バーンスタインの第3楽章は、そのバリトン団から伝わってきた印象に通じるものでした。

 私はもうひとつ第2交響曲の録音を持っていて、それはアバドがいつぞやのルツェルン音楽祭で指揮したものです。ハイビジョンで何度か放送したものを高級CDデッキでデジタル録音してもらいました。こちらの第3楽章は、スマートで引きしまってくもりがなくて、サクサクと進みます。プレガルディエンの「魚に〜」は、私の中ではこちらの係累です。ちなみに、アバドの最終楽章は荘厳です。霊験あらたかな光の下で温和しく頭を垂れていようと思うほど。

 んで、バーンスタインの最終章。フィナーレに近くなると、合唱団の声の出し方が、クラス対抗合唱コンクールでがんばる生徒諸君! のように思えました。彼らは鳴り響く鐘そのほか打楽器と競ってるかのような印象が。録音環境のせい?

 ここのところは、テンシュテット指揮・ロンドンフィル&コーラスの録音(たぶん1981年)が好きです。コーラスは大人らしく、熱くなりすぎず。打楽器が鳴り響くなか、合唱団を乗せた台がゆっくり後ろに下がっていくように(ほんとに動くわけじゃない、もちろん)感じます。ほら、マーラーだから、まぶたの裏に動画が浮かぶのですわ。

 バーンスタインの2番、最後はけなしてしまったので、金曜日の再放送は居ずまいを正して聴くとします。録音、忘れないようにしないと。
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