昨日の夕刊に、ようやく笑顔の写真が見えた地震の被災地。メディアが取り上げた限定つきの印象だけれど、ホッとしました。伝えられてくる写真を見ると、13年前の経験が思い出されます。これまでに、同じ災害は繰り返し起こったというのに。
ブログのエントリーを書きはじめては最後まで続かず、パソコンを閉じる毎日。人口密集地の被災現場 ― 一見してコンクリートのビルが建ち並んでいたように見える ― その光景が、思い出させるのかもしれません。
さて、プライベートでもバタバタと非日常が続いておりました。明日を超せば元に戻るかな。バタバタ…といっても私は後方支援隊。ある1日などは、高齢のおばあちゃんと一緒にお留守番であります。このばあさま、耳が遠いのと歩行に介助が1人付かなければならないのを除けば、シッカリしたものであります。
要介護1。年齢は私の倍以上なれど…。
しかし、困ったのはテレビのボリューム。「聞こえんなあ」と言いつつ、リモコンの音量ボタンをぐいぐい押し続けてマックスに。わたしゃコンサート難聴になるかと思ったよ。こっそり消音にしてやった。だって、日常会話はどんなに大声を張り上げても(そりゃ、テレビのマックスには負けるけどさ)皆目聞こえないのですよ。
さて、チャンネルが決まると次はおやつ。部屋のあちこちに貯蔵場所があるのですわ。私はばあちゃんの孫世代、中堅どころだものな。子は食べさせて喜ばせるもの。側にいて午後を一緒に過す、それだけなのだけれど家族なんだなあと思う。
手もとに引き寄せたおやつを1つは私に、1つは自分に、そして残りは庭先でブラブラしているワンコを呼び、その鼻先にまいてやる。食べ物に不自由していない幸せな飼い犬は、気のない表情をしながらも、呼ばれればやって来て、生真面目に全部平らげていく。彼らを見ていると、私よりよっぽど献身的だと思う。毎日毎回、おすそ分けの度にちゃんとやってきて、おばあちゃんに応えているのだもの。
◆最近読んだ本から
ベルカ、吠えないのか?
古川日出男
2005年/文芸春秋
1943年、日本軍が撤収したキスカ島に4頭の軍用犬が残された。やがて島には米軍が上陸し、彼らは米大陸に渡ることになる。第二次大戦後、米ソ冷戦とその代理戦争の現場に居合わせたイヌ(軍用犬)の物語を通して描く現代史の一断面・・・・ということらしい。
イヌはやっぱり寒い土地に生きる姿が1番いいなあ、と思ったことです。冒頭のアリューシャン列島西部・キスカ島、アラスカ、シベリア、そして1990年代のロシア・名前のない街の場面が特にいい。1943年から少しずつ時代が下り、でもイヌたちはまだ寒いところにいて、随所に1990年代のロシアが交錯するあたり、私のようなヘナチョコにも耐えられるハードボイルドなタッチが面白かったです。
が、ワンコは短い時間でどんどん新世代が登場する生き物。生めよ殖せよ百一匹どころじゃないワンちゃん大散開が加速してくる。舞台はポリネシア、ベトナム、アフガンへと広がり、文章もなんだかやさぐれた感じになってきて、ちょっとガッカリ。
最後にどうにか「始まりの地」のトーンが戻ったのがよかったな。