「出版クラブだより」No.515(2008.1.1) 新春紙上名刺交換 掲載
92歳のダンディズム 小宮山量平 (エディターズ・ミュージアム主宰)
年の瀬に近く「ミシュランの東京版」とやらが公開されましたが、失礼ながらそのリストに
挙げられた大方は、私もすでに体験ずみの眼で見て失格でしょうか。
星三つだの二つだのと、他人が数える物差しでウロチョロと食べ歩いたりする野暮天こそが、
荷風先生や漱石大人に哄われている日本の文化伝統というべきでしょう。
そんな恥ずかしい星々なんかのすぐ近くに、安くて美味しい職人芸の世界が輝いているネズミ年の到来です。