今年の年賀状をお届けします。
エディターズミュージアムを創設して10年目、父が逝ってからは
父が遺した言葉、そこに込めた思いと向き合いながら過ごしてきました。
まだまだ父から託された仕事が残っています。
たくさんの方々に支えていただきながら今年も一歩ずつ前へ・・・・・・と
思いを新たにしています。
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Bonne Année! 孫の悠吾は12歳、涼太は6歳、そして泰平はもうすぐ5歳です。
昨年の暮れ、16度目のパリを訪れました。
ナチスとユダヤ人に関する資料が展示されている「ショア記念堂」。
隣の小学校の壁には、フランスの警察に連行されアウシュビッツへ
送られた子供達の名前が刻まれています。
何百という数の名前に、孫たちの顔が重なって、私はしばらく動く
ことができずにいました。
戦争の犠牲になった子供たち。
銘板の文には、フランス自身の責任と反省が・・・・・・。
その「責任と反省」がないまま、
今また同じあやまちをくり返そうとしているこの国。
“どうか世界の皆さん、父や母の痛みの数え切れない累積として
戦争を思って下さい。”・・・・・・父の言葉がよみがえります。
2015年のはじめに 荒井 きぬ枝
パリ4区 グルニエ シュール ロー通り
(2014年12月3日)