坪谷令子展 「いのちのカタチは・・・・・」
2018年11月10日(土)〜11月21日(水)
神戸 ギャラリー島田 にて
(前略)
灰谷健次郎さんは1970年、私が新卒で赴任した東灘小学校に教師としておられました。
2年後に辞し、沖縄放浪を経た後に執筆されたのが『兎の眼』でした。その後『太陽の子』とともにベストセラーになったのを受けて、教師時代の著が復刻されることに。
詩や文などの表現を通して子どもが躍動している『せんせいけらいになれ』が新たな装いで1997年に出版・・・・・・それに絵を添えたのをキッカケに、私は子どもの本の世界に入ったのでした。 (後略) (坪谷令子 ギャラリー島田の通信より) 令子さんの10年ぶりの個展です。
2008年の個展には、父と一緒にうかがいました。
父との思い出をたどりながら、令子さんの絵の前に立ちました。
“いのち” を描き続けている令子さん。
はじめての個展は1998年だったと思います。個展ごとの思い出がよみがえってきます。
灰谷さんがいらした、永さんがいらした、
そして父が・・・・・・。
私にとっては4年ぶりの神戸でした。
上京するたびに灰谷さんがおいしい食パンを父に買ってきてくださった “フロインドリーブ”というパン屋さんへ行ってきました。
ここのリボンの形をしたクロワッサンも父のお気に入りでした。
灰谷さんとは時々神戸でお会いしました。
永さんが連れていってくださった淀川長治さんの記念公園。淀川さんがお選びになった、往年の映画スターの名前が刻まれた石が並んでいます。
潮の香りの中で、ひとつひとつの名前を確認しながら、20年前のことを懐かしみました。
父が教えてくれた “にしむら” という珈琲の店。窓辺に座って、しばらく本を読んできました。
風景の中に、ふと灰谷さんを見かけたような気がします。
永さんがここでこんな話をしてくださったな・・・・・と。
そして、なによりも神戸のおいしいものの話をしてくれた父の笑顔が浮かんできます。
「お父さん、神戸へ行って、楽しかったことたくさん思い出して来たよ。」─────。
令子さん、ありがとう。2018.11.14 荒井 きぬ枝
2008年、やはり「ギャラリー島田」での令子さんの個展で
今回の個展 とてもお会いしたいと思っていた児童文学作家の岩瀬成子さんと