2011/9/6
藍の生葉を入手しましたので今回のハーブ講座は
シルクストールの生葉染めです。
「藍より青く」の色インディゴブルー、
ジャパンブルーとも呼ばれる濃い青にするには
藍を発酵させて作った「すくも」で染めなければなりません。
私達では、すくもを作ることが困難なため、
簡単に優しいブルーに染まる生葉を使って染めます。
生葉の場合、染まりやすいのは綿ではなくシルクやウール。
(タンパク質に反応するのです)
@ 生の葉を茎から外し、少しの水を加えミキサーにかける。
(葉の組織を壊してインディカンを引き出します)
A @を布袋に入れ、搾り出した液体に
布を揉み込んで染めていく。
(この時点では葉緑素の緑色)
B 濃くしたいところは濃い液で揉み込むように染め、
薄くしたいところは水を加えてさっと染める。
(グラデーションが出る)
C Bをよく水洗いし(水に色が付かなくなるまで)
乾燥させて出来上がり。
@からBまでの行程は手早く行いましょう。
どんどん反応が進み、
20分程度で効力が無くなっていきます。
藍は酸素に触れることで発色しますから
媒染をする必要がありません。
つまり、
農薬を使わない藍の葉っぱと空気さえあれば染まる、ということ。
これって環境に優しいエコな染色ですよね。
ちょっと藍の生葉染めのしくみについて
藍にはタデアイ、丸葉アイなどがあります。
どれも、インディゴブルー(藍色)を出すことが出来ます。
生の葉にはインディカンが含まれています。
インディカンは、やはり葉に含まれるインディカナーゼによって
インドキシル(この時点では無色)に変化、
インドキシルが酸素に触れて酸化しインディゴになります。
ミキサーにかけることで、
組織を破壊しインディカンにインディカナーゼを働かせて
インドキシルに変化させ、布に付着させていきます。
インドキシルは無色なので
最初は緑色(葉緑素の色)ですが
流し水や空気に触れさせて(酸素に触れさせて)
青(インディゴブルー)を出していきます。
生葉の状態では
インディカン、インディカナーゼが安定していますが
乾燥すると組織が破壊され反応が始まり
インディゴに変化してしまいますから
乾燥葉では染めることが出来ません。
生の葉が収穫できる季節にしか染められない染色なのです。
シルクであればこの辺まで染まるかな。

どれもきれいですね〜
私は淡い色が好きなのでこんな色。
シルクオーガンジーです。

9月末にも藍が届きます。
乾燥させてしまうと染めることが出来ない生葉染め。
あなたも挑戦してみませんか!
詳しくはお問い合わせくださいませ。
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