【米国通信】
経済が人生を左右する
自由と平等の象徴の国、米国への印象が、実際、現地で生活を始めると、それらが、違う視点から見えてくることを感じます。
自由と平等は、米国民に人生のチャンスとして与えられているでしょう。しかし、これらを得るには、登竜門をくぐる必要があるようです。それは、「学位取得」です。これが、無ければ、自由と平等のある、ある程度の社会生活水準の世界に入ることは無く、一生、低い階級で過ごすことになります。
学位取得の成功の鍵になるのは、お金です。お金があれば、あるほど、いい環境で、いい教育を受け、学問の道へ開かれます。逆に経済的に厳しい家庭に生まれた子供は、この自由と平等は、理想であり、幻想にすぎないのかもしれないのです。ですので、米国全員に均等に与えられるものではないという現実があります。
生まれた環境が、その子供の人生を左右します。貧しい地域、家庭で生まれると、成長する段階での環境は、学校は崩壊し、教育をしっかりと受けられないまま、成人となります。そして、学位を取る機会を失くしてしまいます。
米国は、お金が、自由と平等を得る可能性を左右します。日本は、そんな社会にならないように心から願います。精神的自由を、人間を尊重する社会であることを願います。

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