ムーディーズ、米銀大手の持ち株会社格下げも(ロイター)
8月22日、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなど米主要金融機関の持ち株会社の信用格付けを引き下げる可能性があることを明らかにした。米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、JPモルガン・チェース(JPM.N: 株価, 企業情報, レポート)やゴールドマン・サックス(GS.N: 株価, 企業情報, レポート)など米主要金融機関の持ち株会社について信用格付けを引き下げる可能性があることを明らかにした。
銀行持ち株会社が資金繰り難に陥った場合に政府が債券投資家を十分に保護する可能性が低下しているため。ウェルズ・ファーゴ(WFC.N: 株価, 企業情報, レポート)、モルガン・スタンレー(MS.N: 株価, 企業情報, レポート)の債券の格付けも引き下げられる可能性がある。バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)(BAC.N: 株価, 企業情報, レポート)とシティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)も同様の理由で格下げの可能性があるが、業績が改善しているため、格上げされる可能性もある。
規制当局は過去1年間にわたり、資金繰り難に陥った銀行を納税者ではなく債券投資家に救済させる案を示してきた。この規則案の下では銀行の財務状況が悪化し始めた場合、債務の一部が株式に転換される。米連邦預金保険公社(FDIC)や米連邦準備理事会(FRB)は今秋、破綻処理計画が確実に機能するよう銀行持ち株会社の債券を通じた資金調達の最低額を発表する見通し。
ムーディーズは、債券投資家の銀行救済負担が拡大する可能性を踏まえると、銀行債務の信用力は低下する可能性があると指摘している。バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)(BK.N: 株価, 企業情報, レポート)とステート・ストリート(STT.N: 株価, 企業情報, レポート)はすでに格下げ方向で見直されている。
ムーディーズは通常、格付け見直しの結果について90日以内に発表する。

0