米10年債利回りが一時2.65%、約1年ぶりの低水準−景気失速懸念で(BL)
米国債市場の指標となる10年債利回りが2日、約1年ぶりの低水準を付けた。世界経済が失速するとの懸念から、安全な国債に投資資金を避難させる動きが加速している。10年債利回りは一時、前営業日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.65%と、昨年1月26日以来の低水準となった。12月には株式相場急落や年末にかけての薄商い、米利上げ見通しの修正を背景に、月間で30bp余り低下していた。
米国の2年債と10年債の利回り格差も縮小。中国の12月の製造業購買担当者指数(PMI)が国家統計局、財新伝媒の発表分ともに50を割り込み、中国の経済成長鈍化の兆しが示されたことで、長期債の需要が高まった。ソシエテ・ジェネラルの金利ストラテジスト、ジェーソン・シンプソン氏は「市場は景気減速を恐れているので、米国や世界のいかなる成長鈍化の兆候も現在はマイナス材料と見なされる」と述べた。

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