欧州経済、二番底が鮮明に 11月景況感指数が下落(ロイター)
新型コロナウイルスの感染が広がる欧州で、景気の二番底が鮮明になってきた。IHSマークイットが23日公表したユーロ圏の11月の購買担当者景気指数(PMI、総合)の速報値は前月より4.9低い45.1で、好不況の境目の50を大きく割り込んだ。各国がそろって厳しい行動制限に踏み切ったことで企業の景況感の悪化が加速した。
PMIは企業の原材料の調達などを担う人の景況感をまとめた指数で、景気動向を敏感に映すとされる。10月末から11月初めにかけて欧州の主要国が導入したロックダウン(都市封鎖)が飲食や宿泊などを直撃し、サービス業のPMIは前月より5.6低い41.3まで落ち込んだ。
ロックダウンはこれまで堅調だった製造業にも影を落とし始めており、製造業のPMIは前月より1.2低い53.6に低下した。国別では厳しい外出制限を導入したフランスなどの落ち込みが目立っている。IHSマークイットのクリス・ウィリアムソン氏は「ユーロ圏の域内総生産(GDP)が10〜12月に再び縮小する可能性が高まった」と指摘した。欧州経済は春に続く2つ目の谷に足を踏み入れつつある。

0