中国政府の「戦略」に乗った?…液晶工場に1兆円投資 鴻海が広州に建設へ 次世代8K対応
(共同)
台湾の鴻海精密工業と傘下のシャープが出資している液晶パネル製造会社、堺ディスプレイプロダクト(SDP、堺市)は30日、中国広東省広州市に大型の新工場を建設すると発表した。総投資額は610億元(約1兆300億円)に上る。来年3月にも着工し、2019年の量産開始を目指す。シャープのブランド力と技術を生かし、世界市場に攻勢をかける。
世界最大級のガラス基板「10・5世代」を使用。新工場は「第10・5世代」と呼ばれる世界最大級のガラス基板を使用し、高性能な液晶テレビのパネルを製造。次世代の超高精細な8Kの放送技術に対応する。生産コストを下げ、ブラウン管から液晶テレビへの切り替えが進む中国を中心とした新興国などでの販売拡大も図る。
鴻海の郭台銘会長は広州での調印式で「製造業は(経済の)基礎だ。非常に重要で意義深い日だ」と強調した。広州を選んだ理由として、広東省はインターネット産業が発展しており、広州の指導者らが誘致に積極的だったことを挙げ、今後も投資を拡大していく方針を明らかにした。中国政府の「戦略」にも沿う?調印式には広州市トップも出席。SDPは、中国政府が掲げている製造業強化戦略にも沿った新工場だと強調している。

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