2009/9/25

思はぬ「現場」  日常 時事

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僕はかつてなんとも寝覚めの悪い写真を撮つてしまつたことがある。仕事で赴いた先の近くの河原で昼餉後、川舟と対岸の風景を半々に処理した映像で晩春から夏に向かふ都会の川の風情を撮つたつもりで、色は歌などつけてブログに投稿したのまだが、しばらくして又訪れた先でさういへばこんな事件がと思ひ尋ねたところなんと知人が指差してくれた、加害者と被害者の住んでゐたマンションは上掲の写真の左手の、最上階がすっぽりブルーシートに覆はれてゐた部分であつた。その日まさしくてがかりを求めて現場検証懸命の捜索も続けられてゐた折も折であつたのだ。
 昨日の記事に曰く

江東・女性殺害、無期懲役が確定
 東京都江東区のマンションで会社員、東城瑠理香さん(当時23)が殺害された事件で、殺人や死体損壊などの罪に問われ、一、二審で無期懲役の判決を受けた元派遣社員、星島貴徳被告(34)について、死刑を求めていた検察側は上告せず、上告期限の25日午前0時に判決が確定した。(01:24)
日本経済新聞

これが裁判員開始後の起訴であつたらばとあげつらつても仕方ないが、被害者が1人でも死刑とされたほかの事件に比べて「残虐性・執拗(しつよう)性はない」などとする意見書が取り上げられる余地はなかつたはずである。

その時の不意識の写真に改めて文字載せして送らうとしてなんとも不条理の思ひにつかれる。
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2009/9/25

千首を越えて  日記と歌論

 一昨日でブログ開設以来の作が千首になつた。

十ヶ月で千首とはいかに何でも濫作かとは思ふが、僕の唯一の和歌集にする心算なれば、期限と定めた今年一杯の間に千四百首前後も蓄へ、更に納得の行く推敲も加へて、一の里程としてブログ本にすべきかと考へてゐる。
 始まり頃は「食」の偽装疑惑の余波が尾を引いて居たか、生鮮類は特にうつかり信用出来ぬ思ひに憑かれたものだが、それどころではない米国発金融恐慌が軒並み企業の業績を悪化させて、多くの期間工派遣社員等が職と宿を追はれて路頭に迷ひ、日比谷に「派遣村」まで出現するに至つた年末年始の騒動は今になまなましい。

  炊き出しの湯気と溜息こもごもに立ち混じりつつ派遣村閉づ

 とかうする内に平成は改元以来満二十年となり、若干の昭和六十四年生まれを含めた平成生まれの子等が新成人の祝典を迎へた。

  逆走し半裸になりて乱入す平成生まれの新成人は

 昭和がいよいよ歴史に組み込まれ行く節目として心に刻むと共に改元以後まともな指導性の確立された例しのない時代なることに思ひを致すに索然の感。僕自体の不甲斐なきにも忸怩たらざるを得ぬ。平成生まれの子等が学齢に達するまでに文化上に画期を記し置かむとしていろは字数歌による歌集を上梓世に問はうとしたのだが、若干の知名の士の敬意驚嘆の語を得た以外は全く等閑に付され了つたのであつた。

 お隣の韓半島では「北」の蛮行止まぬまま包容と宥和の政策で彼等の核武装に大きく貢献した「親北」二代の元大統領が一人は「自殺」一人は病死といふどこかやり切れぬ結末を迎へいよいよ事態の容易ならざるを覚悟しつつある間に、

  誰も皆哀号の声堪へ切れぬなかを柩よ誰もうらむな


裁判員制度は実施に移されて原告被告双方にも初体験の裁判員氏らにもそれぞれの発見があつたやうであるが、中で強姦罪の被告への求刑十五年に対し、些かの割引もなく満期の判決を下した点は目を引く。

  強姦の罪には刑期の値引きなき判例布くか裁判員は

 これを昨日被告の無期懲役が確定した江東区女性殺害死体遺棄事件に当て嵌めると、到底極刑以外の選択肢はあり得ない筈であるが、何分被害者の死体が分解遺棄され証拠物件が極めて少ないといふ異常な条件の中上告へとの決断は法理上困難との判断であつただらうか。

  遺体跡形もなく流しやれる彼が起訴せられしは裁判員以前

 とまれ起伏すくない一人暮らしの中で細々とした流れながらも詠み継いではおかうかと思ふ次第である。

看板を架け替へし世のいくばくの進展ありや「拉致」と「領土」と
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