2010/2/1
積雪 六韻 日記と歌論
積雪は十年ぶりか東京に シテ
おでんの味もしみゐる角部屋 ワキ
春未だよろけ歩みの夢も醒めて ツレ
ぬくぬく聲を今更怯え シテ
罠ひそむ路地をなほ分け杖こらへ ワキ
煮え進む胃よ骨垂れ反れり ツレ
せきせつはしふねんふりかとうきやうにおてんのあちもしみゐるかとへや
はるいまたよろけあゆみのゆめもさめてぬくぬくこゑをいまさらおひえ
わなひそむろちをなほわけつゑこらへにえすすむゐよほねたれそれり
明日は交通大混乱でせうか。しかし久しく積雪を見なかつた方がむしろ異常なのでしてやうやく「正常」に復したのかなと田舎出の身としては妙に安堵を覚える雪です。
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おでんの味もしみゐる角部屋 ワキ
春未だよろけ歩みの夢も醒めて ツレ
ぬくぬく聲を今更怯え シテ
罠ひそむ路地をなほ分け杖こらへ ワキ
煮え進む胃よ骨垂れ反れり ツレ
せきせつはしふねんふりかとうきやうにおてんのあちもしみゐるかとへや
はるいまたよろけあゆみのゆめもさめてぬくぬくこゑをいまさらおひえ
わなひそむろちをなほわけつゑこらへにえすすむゐよほねたれそれり
明日は交通大混乱でせうか。しかし久しく積雪を見なかつた方がむしろ異常なのでしてやうやく「正常」に復したのかなと田舎出の身としては妙に安堵を覚える雪です。

2010/2/1
猫舌と猫背 日常 時事
猫舌と猫背を職業病として君侯・王等が閲歴あはれ
昭和天皇も今上陛下も見事な職業病であらせられる。下々の身がどうかう申すべきことではありませんが、皇太子の御世からはすくなくとも猫舌は解消せられるでせう。「お毒見」と検便は平成に入り廃止せられたやうです。
かへりみれば母が爲には子守唄甲斐なくせりし我かとぞおもふ
不孝息子でしたから。「さればとて墓に布団も着せられず」
午後に入り氷雨 階下の物干しに濡るるままなるパンタロン・タオル
近所づきあひ密なる田舎ならばまだしも、予報を注意せず出かけたお隣の洗濯物を、今日は折角非番で在宅なればとて余計なお世話をして、物取りか変質者かなど思はれてはたまらず、箸の上げ下げまで見張られるやうな田舎とはこの点得失相半ばでせうか。隣にラーメン屋を営む夫婦者の留守の間に雨した折母は気を利かして取り込んでやつて感謝されたことなどあつたものでした。

2010/2/1
折句 おとしもの 日記と歌論
俺はもう どこにも見えぬ 人生と 悶え悩まず 暢気に過ごすさ
私自体が落し物か。後の世に拾つて役に立てるあらばそれでよしとしますか。と少し拗ね気味に。
及び來る 特捜の手よ 進退の 問題はもう 逃れられぬか
何かと最近政情を騒がす大物氏の愚痴。
おほらかに 時の流れを しろしめす 望月は今朝 軒の間に
それでも悠久の月日はながれて行きます。昨日の朝実に見事な入り際の月を見ました。
拾ひ物した気分で近くの公園に行つたところ
おどろかせ 鳥立ちゆけば しづまりて 桃の花咲く のどかなる苑
私に驚いたかそれとも他の何にとも知れぬ間、小春のなか少閑を楽しみました。
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私自体が落し物か。後の世に拾つて役に立てるあらばそれでよしとしますか。と少し拗ね気味に。
及び來る 特捜の手よ 進退の 問題はもう 逃れられぬか
何かと最近政情を騒がす大物氏の愚痴。
おほらかに 時の流れを しろしめす 望月は今朝 軒の間に
それでも悠久の月日はながれて行きます。昨日の朝実に見事な入り際の月を見ました。
拾ひ物した気分で近くの公園に行つたところ
おどろかせ 鳥立ちゆけば しづまりて 桃の花咲く のどかなる苑
私に驚いたかそれとも他の何にとも知れぬ間、小春のなか少閑を楽しみました。
