2010/3/30
部屋敷を更へむとおもふ 日常 時事
部屋敷を更へむとおもふおしなべて未遂に過ぎし人生なれど
なにごと中途半端に終つたかなと。環境を変へて心機一転したいところですが。
早春賦しぶとく生き延びる空を悩まず春の沓ととのふる
ここ十日ほどで寒暖差二十度以上になるか。それでもいづれ必要になるのだからと布製のやつを。閉店建て替へを夏に控へたスーパーのバーゲンでした。
一人なる部屋慰むと切り活けし百合の蕾の開け來る見つ
夜分目覚めてじわじわ骨身にしむ寒気には驚きますがまあこの百合が盛りになる頃にはどうにかでせうか。
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なにごと中途半端に終つたかなと。環境を変へて心機一転したいところですが。
早春賦しぶとく生き延びる空を悩まず春の沓ととのふる
ここ十日ほどで寒暖差二十度以上になるか。それでもいづれ必要になるのだからと布製のやつを。閉店建て替へを夏に控へたスーパーのバーゲンでした。
一人なる部屋慰むと切り活けし百合の蕾の開け來る見つ
夜分目覚めてじわじわ骨身にしむ寒気には驚きますがまあこの百合が盛りになる頃にはどうにかでせうか。

2010/3/29
一括か部分か 日記と歌論
一括か部分か移設定まらぬまま花冷えの辺野古の沖よ
間の抜けた名前ですね。政治主導をいふ割には見識も確たる信念もない。
どすぐろき煙り紅蓮の火を孕めり今インターに辿り着ければ
化学薬品工場でもあつたのでせうか。隔壁にさへぎられて見えませんでしたが。
サイレンはセンターライン縫ひ行けり面突き合わせてゐる事故車まで
一台事故で数千台が迷惑するわけでして。追突らしく双方怪我なし。示談で多少の修理費をどうかうといふレベルのものでしたが。
渋滞を抜けて加速のハンドルに委ね眠ればいつしか湾岸
友人とドライブした休日の一景です。

2010/3/26
枝打ち 日常 時事
枝打ちを終へしばかりの柳の木に撤去の豫告貼れる本通り
園児等が手押しの籠車に乘せられ配られて行くとある辻かな
乘換へて幾駅ならず地下道を上ればわれを見下ろす高層群
路地賣りの晝餉の包み川波に向かひ開けばややなごむ風
二岐れしながら川はやがて海三寒の波昨日過ぎしか
昨日一昨日の寒波をやり過ごした今日はたまたまオフでした。
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園児等が手押しの籠車に乘せられ配られて行くとある辻かな
乘換へて幾駅ならず地下道を上ればわれを見下ろす高層群
路地賣りの晝餉の包み川波に向かひ開けばややなごむ風
二岐れしながら川はやがて海三寒の波昨日過ぎしか
昨日一昨日の寒波をやり過ごした今日はたまたまオフでした。

2010/3/25
花の面 戀さまざま
花の面明けてみるみる凍え來る氷雨のなかに君を待ちて佇つ
待ち惚け食はせし前科はお合子と着信到るハチ公の前
ひとくさり鯨談義のその間にも伸びて來る手を嫌はむとせず
今日は子を親に預けて手つなぎて向かふ道玄坂口の宿
身の上は包まずあれど固唾呑み待つシャワーの音終るその時

2010/3/24
流れ來る朱鷺の交尾の 日記と歌論
流れ來る朱鷺の交尾の映像に哀願に似し思ひ入れあるか
動物界は繁殖の季節ですか。人間様はしよつ中繁殖してゐる訳ですが笑。
ニッポニアニッポンが大陸からの移入によつて営巣繁殖を期さねばならなくなつたとはなんともほろ苦き思ひされるところ。しかし十年後には全国でその美しい飛翔を堪能出来るやうになつてゐる筈で、それを楽しみにしたい。
彼岸も過ぎた夜な夜な。猫の恋の季語さながら野猫の求愛の声が聞こえて来るやうになりました。
ストリートビューに或いは撮られてゐたかと危惧しつつマップ探れる
グーグルもしびれを切らして撤退といふことになりましたか。
ならぬ堪忍するが堪忍といふもの言ひは多分は彼ら知らぬであらうが。不可避に生活の隅々まで浸透干渉し来る性質の情報を扱ふ企業だけにこの先もさまざまな困難が予想されるか。

2010/3/22
春汀 日常 時事
沿ひゆけばふぐりの花をあしらひに玉なし咲ける土手のタンポポ
ふくらめる花の莟の枝越しに中州の葦の下萌えは見ゆ
蹴立て行くスキーの波よ明日ははや櫻咲かむときほふ川面を
遠富士をおほふ薄雲のほとりを出で飛行機雲は空をよぎれり
たたずまふ橋のほとりの枯れ蓬煙らせながら蟲ぞうごめく
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ふくらめる花の莟の枝越しに中州の葦の下萌えは見ゆ
蹴立て行くスキーの波よ明日ははや櫻咲かむときほふ川面を
遠富士をおほふ薄雲のほとりを出で飛行機雲は空をよぎれり
たたずまふ橋のほとりの枯れ蓬煙らせながら蟲ぞうごめく

2010/3/21
人種差別変奏曲をと 日記と歌論
人種差別変奏曲をと目論むや鯨クロマグロを咎むる輩
鯨を禁漁、クロマグロを禁輸一件とは結局自分達の文明文化の優位基盤が刻々掘り崩され行く現状に焦る欧米諸国当局が示し合せた愚挙でせう。
心理学上でいふ補償行動ですかな。その主たる槍玉に上がつてゐるが日本です。人類の友たる鯨イルカを取つて食べるがゆゑに度し難く野蛮な劣等人種として日本民族を位置付けその分自分達の地位を補強しようといふ姑息な陰謀です。さすがに次は鮫にまで飛び火しかねぬ状況とあつてフカヒレ等の高級食材を扱ふ中国も日本の立場に同調したやうです。
トヨタ車を巡る狼少年式妄動にも彼らが腎虚してゐる自信喪失してゐる底流のほどはうかがへますね。
春嵐過ごして明けしお彼岸の雲の顔あるいは我を見つむや
これは例の自意識過剰といふ奴でせうが。

2010/3/20
狂歌 日常 時事
トヨタ車への狂言ばれてクロマグロ禁輸も否決次はどの手で
乱獲の元締めであつた者が急に宗旨変へして、道徳的の優位を滲ませながらその宗旨への同調を迫るなど實に鬱陶しく愚劣な話ですね。リビアへの極秘の説得工作が功を奏して同国代表は同案を先進国の陰謀と糾弾議論の打ち切りと即時採決を求めたと。
大義掘り崩され身をもてあませる彼らにつける薬はなきに似たりや
道徳上の問題を国際間の公式問題にする愚を彼らも大概悟るべきでせう。オーストラリアもその伝でどこかで報いを受けずに済むまい、金をかけずに票になるなどと安易な思惑で日本の調査捕鯨を禁止させるなどいふ公約を掲げた現政権の首の挿げ替へ程度ですめばよい方か。

2010/3/17
早春寸景 日常 時事
脱ぎ置きのブーツの片足は折れて四つ角ダンス教室戸の口
白蓮の花瓣の縁はおもむろに茶の斑まとひてふくらむ花つぼみ
金柑の取り入れ終へてぽつねんと立てるその木に寄る蝶もなき
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白蓮の花瓣の縁はおもむろに茶の斑まとひてふくらむ花つぼみ
金柑の取り入れ終へてぽつねんと立てるその木に寄る蝶もなき

2010/3/16
喉元過ぎて熱さ晴れて云々 日常 時事
數ふれば十幾本か東京へ來てより置き忘れし傘の數
今頃をタッチタイプの手習ひに舌打ちしつつ耳順近づく
腕白の像腕組みて睥睨す白蓮盛りなる小公園
夜窓打つ雨に悩めり喫緊の要朝早きに出來せるを
雨音をかすめてサイレンのゆくはいづれの高臺の出せし火ぞ
