2009/12/13

推敲つれづれ  日記と歌論


あてどなき斧鉞加へつ後の世に讀む者あらばせめての癒しか


一千二百五十首の内一割は製作の過程で既に推敲訂正してゐるのですが、読み返して意に充たぬもの処処に目につくので、最終的に二割から三割に近いところを推敲或いは入れ替へといふことになるでせう。

一例としてもう前政権下の旧聞になりますが、かんぽの宿問題その他で混乱する日本郵政の社長辞任を求めた鳩山総務大臣が辞表を出し、攻められた郵政側はしぶとく首をつないだ一件を

正論を崩してまでも利權の群れにこだはり乘れる内閣總理

と詠んだのですが、これではもつて回つた感じでよくないと思ひ

開いた口ふさがらぬ間を總務相更迭されて殘す利權の群れ

と替へました。

この方が当時の世論の実感に直接にふれる所あるでせう。大臣を締め出すまでの政治力を見せ付けた筈の郵政社長もその後の政権交代で辞任を求められてあへなく自ら辞任を申し出るの止む無きに到りましが、あの暗愚極まる措置で、減らす議席を更に二十がところはふやしてしまつたかと思ひます。

恋の歌はなるべく一連纏まつた話に出来得るものは徐々にその方向で考へてゐます。
六月頃の「事故処理」の一連は

ホテルより出しなにどきり事故処理の群れいつの間に救急車まで
出會ひもまた事故に似てるねなどいひて突き上げてゐた腰に回す手
先刻まで彼の猫ちやんだつた我手提げバッグの中の首輪で
出会系より送り來る写寫眞ありいきなり胸を強調されても
見比べてにやついてゐる彼の頰張り倒さうか胸のパンチで

話が二つに分裂して座りよくないので四首目五首目を入れかへ

矢印の指す向きなぞる巻尺の果てをチョークで圍む血溜り
ヘルメットころげた儘で支柱まで悶絶ひしやげてゐるよガードが

と事故現場の雰囲気とやや倒錯した性愛の二重写しにしてみました。

歴史物もあまり修羅場ばかりにこだはらず、物の事始め場をさりげなく挿入するがよいかとも思ひますが、今後の検討課題でせう。


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