2010/4/6
日めくり 讀史つれづれ
日めくりの歴史を見ればナザレ人ひき渡されてゐしは昨日か
對立は根深く解けず公會議單性論をしりぞけしより
騎士一人踝巡らし傳道へ走る經緯も一の武斷か
浪颪糧發謀修蟒个擦訐潴笋魎撚瓩靴茲「覺腓琉賣
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對立は根深く解けず公會議單性論をしりぞけしより
騎士一人踝巡らし傳道へ走る經緯も一の武斷か
浪颪糧發謀修蟒个擦訐潴笋魎撚瓩靴茲「覺腓琉賣

2009/11/28
舞踏會 讀史つれづれ
遲々として進まぬ条約改正に痺れを切らす夜半の舞踏會
判官を所拂ひの腰越より直ちに諸國の關へ沙汰せる
觀音の流れ着きたる岸邊にてあらたに錢を鑄さしめにけり
白面の金貸しの瞼閉ざしやる昨日青酸カリをあふげる
追ひつきて渡すせめてもの握り飯に涙す彼は復員傷病兵
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判官を所拂ひの腰越より直ちに諸國の關へ沙汰せる
觀音の流れ着きたる岸邊にてあらたに錢を鑄さしめにけり
白面の金貸しの瞼閉ざしやる昨日青酸カリをあふげる
追ひつきて渡すせめてもの握り飯に涙す彼は復員傷病兵

2009/11/25
天窓 讀史つれづれ
天窓より覗くためらひ傷しばしとどめてつひに首落ちたるを
虎を野に放ちてけるかさま變へて弟は今吉野か不破か
斷交を告げて大使の去れる跡落ちし鉛筆を記念に持ち歸る
后にも先立たれたる宴の後杯投ず鉛色の海
覆面の奥の眼光見覺えあり空に今我等を擒めし徒黨の長
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虎を野に放ちてけるかさま變へて弟は今吉野か不破か
斷交を告げて大使の去れる跡落ちし鉛筆を記念に持ち歸る
后にも先立たれたる宴の後杯投ず鉛色の海
覆面の奥の眼光見覺えあり空に今我等を擒めし徒黨の長

2009/11/16
傳令 讀史つれづれ
傳令の最後の一人靴裏にひそめし暗號を急ぎ解讀す
學校といはむもゆゆし岩山を刳り貫き建てる暗殺団の
首級持ちかへらむ手間を省かんと削ぎ來し鼻を今日は供養す
祈りつつ踊り狂へる教団に紛れて探る薬の出所を
ネタもたぬ儘蜜の罠に嵌りたらむ友の遺骸を默し過ぐるも
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學校といはむもゆゆし岩山を刳り貫き建てる暗殺団の
首級持ちかへらむ手間を省かんと削ぎ來し鼻を今日は供養す
祈りつつ踊り狂へる教団に紛れて探る薬の出所を
ネタもたぬ儘蜜の罠に嵌りたらむ友の遺骸を默し過ぐるも

2009/11/13
大織冠 讀史つれづれ
謀臣の垂死の床を見舞ひ來てやうやく聽す大織冠を
荘園の公地食みひろごれるをば重ねて掠む守護目代ら
囚はれし儘に投ぜし海賊とはからずもめぐり遭ふ土佐の守
おとづれの絶えて久しきみささぎをよぎらむとして幡捲かしめぬ
追號の後も絶えせぬいかづちに怯え今朝ほど后は失神す
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荘園の公地食みひろごれるをば重ねて掠む守護目代ら
囚はれし儘に投ぜし海賊とはからずもめぐり遭ふ土佐の守
おとづれの絶えて久しきみささぎをよぎらむとして幡捲かしめぬ
追號の後も絶えせぬいかづちに怯え今朝ほど后は失神す

2009/11/7
標野 讀史つれづれ
標めし野にひそみて入れば襟髪をやにはに掠め行く雉の聲
停戰は誤報か怒りの靴の痕殘すビラ舞ふ通信社の前
つむじ風すさぶ海峽の吊橋は捩れて搖れて碎けて散れるか
獨逸兵捕虜らがつれづ慰まむと初めて奏せし第九交響樂
議事堂の落成を見ることもなく刺されし首相はつひに逝けるか
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停戰は誤報か怒りの靴の痕殘すビラ舞ふ通信社の前
つむじ風すさぶ海峽の吊橋は捩れて搖れて碎けて散れるか
獨逸兵捕虜らがつれづ慰まむと初めて奏せし第九交響樂
議事堂の落成を見ることもなく刺されし首相はつひに逝けるか

2009/11/4
開城 讀史つれづれ
鹽漬けの亡骸を引き回し來て今粛々と磔刑臺へ
さま變へて天竺の果て流れたまふ廢太子の訃の到る都空
銃創の隈なく貫けし城の奥やむなくつぎはぎせり白旗を
驛頭に刺されし首相の手許より資金渡し來ぬ耳を揃へて
宗廟を表敬の列まで狙ふ爆彈あはれ分斷國家
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さま變へて天竺の果て流れたまふ廢太子の訃の到る都空
銃創の隈なく貫けし城の奥やむなくつぎはぎせり白旗を
驛頭に刺されし首相の手許より資金渡し來ぬ耳を揃へて
宗廟を表敬の列まで狙ふ爆彈あはれ分斷國家

2009/10/26
落雷 讀史つれづれ
落雷は七重塔を燒盡し文明二年暮れてもゆくか
關が原終りて後に辿り着く御曹司をば咎む由なく
荷造りも追ひつかぬまま還り行くアヴィニョンより捕囚は解けて
壱岐・對馬略取を告ぐる早馬に湯漬けあてがひ蒙古の陣に對す
主席での口論の果てをよそほへる銃聲 長き独裁終はる
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關が原終りて後に辿り着く御曹司をば咎む由なく
荷造りも追ひつかぬまま還り行くアヴィニョンより捕囚は解けて
壱岐・對馬略取を告ぐる早馬に湯漬けあてがひ蒙古の陣に對す
主席での口論の果てをよそほへる銃聲 長き独裁終はる

2009/10/19
双眼鏡 讀史つれづれ
對岸の自治區逃れて向かひ來る船次々と双眼鏡に
逮捕令到らぬ先にゴムボートを漕ぎ寄す沖で待つ飛行艇へと
重臣の隻脚奪ふ爆彈を投ぜしその場にて自刃遂げしか
大使館解放の後上りゆく階段 占拠首謀者の遺骸
開国國を説く使節船 病既に篤きか 漂着民の一人は
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逮捕令到らぬ先にゴムボートを漕ぎ寄す沖で待つ飛行艇へと
重臣の隻脚奪ふ爆彈を投ぜしその場にて自刃遂げしか
大使館解放の後上りゆく階段 占拠首謀者の遺骸
開国國を説く使節船 病既に篤きか 漂着民の一人は

2009/10/13
条約 讀史つれづれ
条約を今か署名の筆の先忽せにせねど講堂の隅
遷都へとうごめく一團を察知して素迅く固む不破・逢坂を
佩斂を預けてかつての友と對す國境を跨ぎ越すその机
あきらめてさま變へたまふ上皇を送りてただちに毒をあふげる
屈辱の講和に怒る群集の引き倒したる門の土煙り
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遷都へとうごめく一團を察知して素迅く固む不破・逢坂を
佩斂を預けてかつての友と對す國境を跨ぎ越すその机
あきらめてさま變へたまふ上皇を送りてただちに毒をあふげる
屈辱の講和に怒る群集の引き倒したる門の土煙り
