第9節を終えた時点でファジアーノ岡山は、まだ首位にいます。少なくとも次節のFC岐阜戦が4月21日(土)で、首位に立った京都サンガF.C.戦が3月21日(水)でしたから、1ヶ月間首位の座を守ったということになります。これだけの期間、しかもこれだけ試合を経過した時点で首位にいたことのないファジですから、そろそろムズムズしてきます。
今季のJ2は開幕から混戦が続いていて予断を許しません。これからも当分の間は抜け出せるチームもないように思います。
その原因となっているのが、昨季J1から降格してきた3つのクラブ「ヴァンフォーレ甲府」「アルビレックス新潟」「大宮アルディージャ」の予想以上の苦戦といえます。
現状では、新潟が13位、甲府が17位、大宮は19位です。3チーム合わせて勝利数が7つ(試合数合計が27試合)というのは、稀に見る不振です。過去J1からJ2に降格してきたチームが3つだった場合には、翌年に最低でも1チームはJ1へ復帰していますが、今季はそれが不透明になりつつあります。
J2の毎年の順位争いというのは、物凄く強い1チームが先頭を走って早々に首位を確定し、その他のチームで自動昇格圏内の2位とプレーオフ圏内の3位〜6位を目指してしのぎを削るというのが一般的でした。2013年シーズンのようにG大阪と神戸が首位を争って結果的にこの2チームが自動昇格したというのもあります。
ただ、今季のように10チーム以上に首位の可能性がありながらリーグが進んで行くことが予想されるシーズンは珍しいと思います。
第9節の大宮アルディージャ戦に引き分けたファジは、6勝2分1敗で勝点が「20」です。結果としては近年稀に見る好成績です。例えば、決定力不足であったり、流れの中で得点できていなかったりで、課題や不安材料は多くあるのですが、怪我人なども出ている中でこの途中経過は悪くないどころか素晴らしいものと言えます。
しかし、懸念されている上記の点は今後リーグが進むにつれて、重くのしかかってくる可能性があります。対戦相手もファジを分析し対策を練って来ますから、正念場はここからです。
【ファジアーノ岡山第1節〜第9節 試合結果】
▽
第1節 2/25 A ○
*鳴門大塚 8,753人
徳島 0-1 岡山
┌0-1┐
└0-0┘
得点者:
27分 塚川孝輝(岡)
▽
第2節 3/4 H ○
*Cスタ 9,291人
岡山 3-0 栃木
┌2-0┐
└1-0┘
得点者:
15分 上田康太(岡)
24分 阿部海大(岡)
55分 喜山康平(岡)
▽
第3節 3/11 H ○
*Cスタ 8,358人
岡山 1-0 大分
┌1-0┐
└0-0┘
得点者:
43分 赤嶺真吾(岡)
▽
第4節 3/17 A △
*中銀スタ 9,540人
松本 1-1 岡山
┌0-1┐
└1-1┘
得点者:
35分 塚川孝輝(岡)
77分 岩上祐三(松)
▽
第5節 3/21 A ○
*西京極 3,639人
京都 0-1 岡山
┌0-0┐
└0-1┘
得点者:
49分 濱田水輝(岡)
▽
第6節 3/25 H ○
*Cスタ 10,278人
岡山 1-0 甲府
┌1-0┐
└0-0┘
得点者:
21分 後藤圭太(岡)
▽
第7節 4/1 H ●
*Cスタ 9,117人
岡山 0-1 愛媛
┌0-1┐
└0-0┘
得点者:
22分 河原和寿(愛)
▽
第8節 4/8 A ○
*デンカS 11,783人
新潟 0-1 岡山
┌0-0┐
└0-1┘
得点者:
71分 齊藤和樹(岡)
▽
第9節 4/14 A △
*NACK5 7,248人
大宮 1-1 岡山
┌1-0┐
└0-1┘
得点者:
9分 大前元紀(大)
54分 上田康太(岡)
今後、各チームがファジを詳しく分析し始めていると思います。
シーズン当初の他チームから見たファジの戦略はゴール前を固めてワンチャンスに懸ける「ドン引きタテポン」サッカーでした。それは、J2を勝ち抜くために最も効率的な戦法だからです。ポゼッションを無視して、よく言えば「堅守速攻」、悪く言えば「勝ち逃げ」の泥臭く、面白味のないサッカーと言えます。
実際に対戦したチームの選手やサポーターの方なら「ドン引きタテポン」ではなく、しかも見ていて面白いサッカーと知ってもらえるのですが、何しろ結果だけ見ると未対戦チームからは「セットプレーで先制するとゴール前に鍵をかけて守り切るウノゼロサッカー」とみんなが思うところなので、「ドン引きタテポン」イメージが根強く残っているのではないかと思います。それはある意味好都合だったのですが、さすがに10試合が近付いて来れば、そういうことを信じているチームもなくなりますし、昨季違うカテゴリーだった「栃木」「甲府」「新潟」「大宮」との最初の対戦が終わっているので、これからはファジの本質をよく知っているチームと対戦が続きます。現に愛媛FCには苦杯を舐めているようにファジをよく知っているチームには今後も苦戦が予想されます。
「セットプレーでしか得点できていない」というイメージは色濃く残っていると思います。これは逆手にとって利用すればよいのではないでしょうか? 相手とすれば、自陣のPA周辺でのファールを取られることを嫌うあまり、寄せや当たりが弱くなる可能性があります。そこはしっかりついて、チャンスを広げられたら攻撃のバリエーションが広げられると考えています。
いずれにせよ、内容にこだわらず何とか複数得点できる試合を増やしましょう。これからはクリーンシートの回数は減るはずですので、「相手より多く点を取る」ことに集中しないといけません。
出典:https://www.fagiano-okayama.com/
岐阜戦以降も試練は続きます。
是非、Cスタでの応援をお願いします。クラブの強化は入場者数に比例します。
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