エンブレムを変更し、積極的な補強を進め、ロケットスタートを切る目論見は見事に当たりました。不退転の決意で臨むとしたJ2昇格10年目のシーズン、第5節から第9節にかけて首位を堅持しました。
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しかし、歯車はチームが首位に立った頃から狂い始めていました。一番の大きな原因は社長交代です。木村さんがJリーグの常任理事に抜擢され、チームを去ることになったのは3月終わりの頃です。絶好調だったチームが何となくぎくしゃくし始めたのもこの頃です。
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5月に入ると、千葉に負け、福岡戦は勝ち試合を土壇場で追い付かれ、水戸に「0-3」の完敗。東京V戦は雷雨による再試合になりましたが完全に負け試合。その頃、既にどん底でした。判断を狂わせたのが、アウェー町田戦で快勝してしまったこと。内容は悪かったのですがスコア上は完勝でしたので「まだ行ける」と勘違いしてしまったのです。6月が未勝利で7月は1勝のみ。この頃が判断すべき時でした。「失速はファジの常」と言われるかも知れませんが、それを引き起こすのは戦術であり戦略の稚拙さです。
J2岡山、長澤徹監督が退任…今季は一時首位に立つも失速、現在14位
※以下、引用です。
ファジアーノ岡山は12日、長澤徹監督が今季限りで退任することを発表した。
長澤監督は現在50歳。2015年から岡山の指揮を執っていた。2016明治安田生命J2リーグでは6位に入り、J1昇格プレーオフに進出。決勝へと駒を進め、クラブ史上初のJ1昇格にあと一歩のところまで迫ったが、セレッソ大阪に敗れ、昇格を逃した。昨季はリーグ13位。就任4年目の今季は、スタートダッシュに成功し、第5節から第9節にかけては首位に立った。しかし、その後は失速し、第41節を終えて14勝11分け16敗の勝ち点「53」で14位となっている。
なお、岡山は「退任コメントにつきましては、今シーズンの最終戦が11月17日にあるため、本試合に集中をさせていただきたく、最終戦終了後にいずれかの形で発表いたします」としている。
岡山は17日の最終節でホームに大宮アルディージャを迎える。
サッカーキング編集部
結局、シーズンを通して長澤体制を引っ張ってしまったことは、フロントに責任があると思います。如何に優れた指導者でも行き詰まることは多々あります。長澤氏はそこまで優れた指導者であったかどうかは言及しませんが、5月から7月にかけてのチームは完全にドツボでした。流れを変えることの重要性を考えたら、決断は早いに越したことはありません。しかし、8月に入って勝ち始めてしまったので再び判断が鈍ります。勝った試合ではなく惨敗した大分戦の方を重視すべきだったと感じます。絶好調で乗り込んで来た徳島に勝ったのは、明らかに事故みたいなものでした。そこから再びめったに勝てない9月、10月を経過し、最終的にトップ交代をしなかったことについてはフロントの能力不足を指摘されても仕方ありません。
元々、木村さんの才覚で引っ張ってきたような組織です。そのカリスマ的存在がいなくなって、組織は今、混迷を極めています。
来季を見据えた時に、ただ監督の首をすげ替えただけで良いのか? フロント陣に入れるべき喝はないのか? そもそも、木村さんの時代から選手補強については他のチームに2歩も3歩も後れを取っていました。外国人の補強に関して言えば讃岐にも完全に負けています。
長澤監督が退任して、次期監督(まだ未定ですが)が、もしも内部昇格するのであれば、何でもっと早くそれができなかったのか? 全てに後手を踏んだシーズンの結末は、あの昇格直後の弱い弱いチームに成り下がってしまった感があります。ただ、あの頃は負けても負けても将来に対する夢がありました。「今よりは良くなる」未来を想像できました。現在は逆です。
ここで抜本的にチームを立て直す気持ちがあるのなら、外部から能力の高い監督を招聘しなければなりません。それができずに今後も進めて行くのなら、フロント陣も入れ替える必要がありますね。
結局、岡山を励ますことも、励まされることもなかったシーズンはあと1試合で終わります。
それでもチームを応援しますけどね。
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