本日のホームゲームは東京ヴェルディ戦。昨年は雷雨による中止とファジアーノ岡山史上初の再開試合となった因縁の相手です。因縁といえば旧国立競技場でのJ2最終試合もこの対戦でした。国立でJリーグ開幕戦を戦った名門チームのヴェルディと比べたら、ひよっこのように歴史の浅いファジですが、同じ土俵に上がれば勝つことだけを考えないといけません。
今日の試合結果から書こうと思います。観戦記は後程書きます。
そう言えば、NHK大河ドラマ「いだてん」にそろそろこの方が登場しそうなので、銅像を久しぶりに写してみました。
1928年のアムステルダム五輪の800mで日本女子選手で初めて陸上競技のメダルを獲得た人見絹枝さんです。ドイツのラトケとの死闘の末に銀メダルに輝きました。二階堂体操塾(現・日本女子体育大学)在学中に既に「いだてん」に登場している二階堂トクヨ女史から体育の指導を受けて頭角を現しました。しかし、この800m決勝から丁度3年後の1931年8月2日、24歳の若さでこの世を去りました。彼女の壮絶な人生が後に有森裕子さんに大きな影響を及ぼし、1992年のバルセロナ五輪女子マラソンでの銀メダルに繋がります。有森さんのメダルが日本の陸上競技女子2人目のメダル獲得になります。この2人が2人とも岡山市の出身ということもあって、Cスタ正面に人見絹枝像、Cスタ南西側に有森裕子像が建てられています。
ここからは余談です。岡山県出身者のメダリストは数多くいますが、個人種目で金メダルを獲得した選手は男子体操の森末慎二さんただ一人です。1984年のロサンゼルス五輪男子体操種目別の鉄棒で三度とも10点満点を叩き出した圧巻の演技は覚えておられる方も多いでしょう。この岡山県唯一の五輪個人種目金メダリストの森末さんの銅像はありません。確かにその後の活動を見ていると銅像にはなりにくいかも知れませんね(笑)
入場しました。平成最後のホームゲームということもあって様々なイベントが開催されました。その様子も後程の観戦記で書きたいと思います。
この日も入場客数が気になります。今季は本当に岡山のスポーツ界が崩壊してしまいかねないほど低調な観客数を重ねており、そろそろ上げて行かないと取り返しがつかなくなります。
では、試合に入ります。
その前に応援について感じたことを少しだけ。テンポ、リズム、声の大きさ、どれを取ってもファジの惨敗でした。ヴェルディサポさんの応援はリズミカルで耳にも心地よいものですが、ファジの応援はまさしく不協和音。ダラダラと声を出しているだけ、ずれているし切れがない。何の声も出ていない時間も多く、これでは選手の後押しにはならないですね。もう一度、しっかり立て直さないといけないように感じます。また、昨年も続いたサポーター同士の内紛劇と数々の不祥事が、今季の入場者数にかなり影響しているのは間違いありません。そう言うことも含めて、クラブとしてなすべきことは少なくないのでしょうね。
試合開始です。前半ですが、やはり上田康太不在の影響が色濃く出ています。武田と関戸の2ボランチは2人ともボールキープができず、ボールロストが多くしばしばピンチの原因となりました。前に運べない上にパスにしてもシュートを打つにしてもワンテンポ遅いので、相手の足が先に出て来ます。これは致命傷になりかねない事態ですが、今のところ大怪我をしていないのでしばらくこの2人で回すことになるんでしょう。前節も言ったように、できないポゼッションを求めるなら、それよりも中盤を飛ばして前線に放り込む「行って来い」サッカーに徹する方が相手にも脅威だと思います。今日は、岡山名物「必殺のタテポン」は出ませんでした。
失点シーンは絵に描いたようにゴール前でつながれて、本当にあっさりやられました。危機管理が出来ていないといえばそれまでですが、日ごろの練習からどう取り組むかが大事なんでしょう。
前半は1点のビハインドでハーフタイムに。
後半も相手のミスなどで決定機を迎えます。しかし、ヨンジェくん、GKとの1対1を決められなかったのはいただけないですよ。こういうチャンスを逃していると流れは変わるもので、後半18分には廣木がPA内でハンドを取られてPKを与えてしまいます。判定は非常に微妙でしたが、今日の主審だと取られても仕方ないものでした。
しかし、ここは「PK職人」の異名を持つ一森がしっかり止めました。金山と一森の2人のGKを比較すると、いろいろ議論があるでしょうが、ことPKストップに関しては天性のものを持っている一森に分があると思います。それより、今季はPK取られ過ぎ。これは考えないと廣木は2試合連続ですからね。
ただ、一森のPKストップで再び勢いがファジに戻り、攻勢を強めるのですが1点が遠い。CKからヨンジェがヘッドで叩き込んで同点にし、更に逆転を狙って攻め込むのですが球際が弱いのでシュートに繋がらない。相手GKの上福元のスーパーセーブもあったりして、逆転できないままに時間が進みます。
逆転したい流れを止めてしまったのは、終盤に立て続けに起こった小競り合いと執拗なヴェルディ選手による主審への抗議による中断でした。主審も判定に対する抗議にはカードを出すなど毅然とした態度を取って、試合再開を早める必要があったと思います。ここまで荒れる試合になった一因は主審のコントロールの下手さにあったと思います。
*Cスタ 9,339人
岡山 1-1 東京V
┌0-1┐
└1-0┘
得点者:
38分 奈良輪雄太(東)
75分 イヨンジェ(岡)
最後まで攻めたのですが、やはり精度と技術が足りていません。相手の脅威になる場面が多く作れませんでした。メンバーチェンジが1人だけだったことは、現状の選手層でこの展開では致し方ないことです。しかし、相手が1人しか代えなかったのは多くのヴェルディサポさんが言っているように采配ミスだと思います。チーム事情の差とは言え、ファジの苦しい台所事情では先制して加点して逃げ切ることしか安定した試合運営はできないと感じた試合でした。
ヴェルディサポさんが言っている「後味の悪い試合」というのは、終了後のアウェー席での選手とサポとの口論に端を発したサポーター同士の小競り合いにあったようです。まあ、気持ちは分かりますし、ブーイングも絶対ダメとは言いませんが、同じ方向を向けない状況がどこかに起こると、昨年のファジのような大失速の原因になりますから気をつけましょう。
勝点「1」を拾った試合なのか、勝点「2」を失った試合なのか、どっちかと考えたら後者が色濃い試合でした。PKを止めたこと、追い付いて引き分けたことを前向きに捉えて次節に向かいましょう。
次節から2試合アウェーが続きます。非常に厳しい試合の連続になりますが、令和最初のホームゲームに勢いを持って臨める結果を期待しましょう。
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上でも述べたように観戦記は日を改めて書きたいと思います。
順位が変わらなかったのはラッキーでしたが、勝っていれば大きく違っていたのも事実です。
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