クラブ経営に大きな影響力を持つのが「入場者数」です。収入の大きな柱の一つですが、2020シーズンはコロナ禍でその目算が大幅に狂ってしまいました。特にシーズンパスの払い戻しという事態に陥ったことは、クラブ経営の修正を余儀なくされた難題だったでしょう。
「心あるサポーターなら全額をクラブに寄付して当然だ」という意見にも当然同調できるのですが、人それぞれに生活があります。全員に同じような行動を強いることはできません。払い戻しを受けたからと言って『非国民』と罵るようなことは言語道断です。
ファジアーノ岡山のシーズンパスに個人スポンサーの金額を足したとしても、他競技のクラブと比べたら圧倒的に低料金なので、個人的には全額クラブに寄付したとしても個人的には全く問題ないのですが、これを全てのサポーターに強いることは間違った同調圧力になります。
2020シーズンに関しては、シーズンパスで入場できたのは開幕戦のツエーゲン金沢戦の1試合のみでした。そこから長期の中断期間に入り、再開後は無観客試合に始まり、制限付きの有観客試合に移行しました。待ち焦がれていたリーグ戦再開とは言え、個人個人で事情は違って来ますから、超警戒態勢の制限下でも入場可能数にも中々到達できない試合が続きました。各クラブとも集客には積極的姿勢を示すことができず、歯痒い想いの募ったシーズンとなりました。
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では、まずJ2各クラブの2020シーズンのホームゲーム入場者数合計と1試合平均の入場者数を確認してみます。
(アンダーラインを引いたクラブは、入場制限がなかった開幕試合を開催しているクラブです)
【2020シーズン J2クラブ別入場者数】
◇モンテディオ山形
@1試合平均:2,944人
A全試合合計:61,832人
◇水戸ホーリーホック
@1試合平均:2,019人
A全試合合計:42,392人
◇栃木SC
@1試合平均:2,522人
A全試合合計:52,970人
◇ザスパクサツ群馬
@1試合平均:1,561人
A全試合合計:32,773人
◇大宮アルディージャ
@1試合平均:2,516人
A全試合合計:52,834人
◇ジェフユナイテッド千葉
@1試合平均:2,778人
A全試合合計:58,344人
◇東京ヴェルディ
@1試合平均:2,429人
A全試合合計:51,015人
◇FC町田ゼルビア
@1試合平均:1,303人
A全試合合計:27,358人
◇ヴァンフォーレ甲府
@1試合平均:2,485人
A全試合合計:52,182人
◇松本山雅FC
@1試合平均:3,976人
A全試合合計:83,488人
◇アルビレックス新潟
@1試合平均:5,361人
A全試合合計:112,571人
◇ツエーゲン金沢
@1試合平均:1,866人
A全試合合計:39,188人
◇ジュビロ磐田
@1試合平均:3,379人
A全試合合計:70,953人
◇京都サンガF.C.
@1試合平均:3,163人
A全試合合計:66,416人
◇ファジアーノ岡山
@1試合平均:3,072人
A全試合合計:64,516人
◇レノファ山口FC
@1試合平均:2,106人
A全試合合計:44,231人
◇徳島ヴォルティス
@1試合平均:3,101人
A全試合合計:65,117人
◇愛媛FC
@1試合平均:1,512人
A全試合合計:31,757人
◇アビスパ福岡
@1試合平均:3,738人
A全試合合計:78,502人
◇ギラヴァンツ北九州
@1試合平均:3,352人
A全試合合計:70,400人
◇V・ファーレン長崎
@1試合平均:4,266人
A全試合合計:89,582人
◇FC琉球
@1試合平均:1,115人
A全試合合計:23,409人
*********************************************************
※J2合計
@1試合平均:2,753人
A全試合合計:1,271,830人
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J2合計の直近の入場者数と比較してみます。
◆2017年
@1試合平均:6,970人
A全試合合計:3,219,936人
◆2018年
@1試合平均:7,049人
A全試合合計:3,256,416人
◆2019年
@1試合平均:7,176人
A全試合合計:3,315,234人
◆2020年
@1試合平均:2,753人
A全試合合計:1,271,830人
J2とは言え、これだけの集客に差が出ることになれば、ここのクラブの経営状況に及ぼす悪影響は計り知れません。コロナが如何に甚大な被害をもたらしたかというのを改めて痛感します。
では、今季のファジのホームゲーム入場者数の変遷を確認します。
*第1節(Cスタ)
vs ツエーゲン金沢
12,434人
*第2節(Cスタ)
vs レノファ山口FC
0人(無観客開催)
*第4節(Cスタ)
vs ギラヴァンツ北九州
2,294人
*第6節(Cスタ)
vs V・ファーレン長崎
2,413人
*第8節(Cスタ)
vs 京都サンガF.C.
1,524人
*第9節(Cスタ)
vs FC琉球
2,099人
*第10節(Cスタ)
vs 水戸ホーリーホック
1,869人
*第12節(Cスタ)
vs アルビレックス新潟
2,050人
*第14節(Cスタ)
vs ザスパクサツ群馬
2,108人
*第16節(Cスタ)
vs 松本山雅FC
3,426人
*第18節(Cスタ)
vs 東京ヴェルディ
3,052人
*第19節(Cスタ)
vs ヴァンフォーレ甲府
3,278人
*第21節(Cスタ)
vs モンテディオ山形
2,930人
*第23節(Cスタ)
vs 愛媛FC
1,561人
*第26節(Cスタ)
vs 徳島ヴォルティス
1,778人
*第27節(Cスタ)
vs 大宮アルディージャ
3,594人
*第30節(Cスタ)
vs ジェフユナイテッド千葉
4,585人
*第32節(Cスタ)
vs FC町田ゼルビア
3,463人
*第34節(Cスタ)
vs ジュビロ磐田
6,968人
*第36節(Cスタ)
vs 栃木SC
1,909人
*第38節(ピカスタ)
vs アビスパ福岡
1,181人
*********************************************************
※ホームゲーム集計
@1試合平均:3,072人
A全試合合計:64,516人
Cスタのキャパから割り出した上限人数を更に絞って感染予防に努めたこともありますが、その絞った上限人数でも到達できないほど、入場者数は落ち込みました。警戒感が足を鈍らしたとしてもそれは仕方ないことです。
ちなみに、ファジのホームゲームの入場者数も直近の入場者数と比較してみます。
◆2017年
@1試合平均:9,471人
A全試合合計:198,883人
◆2018年
@1試合平均:8,599人
A全試合合計:180,586人
◆2019年
@1試合平均:9,444人
A全試合合計:198,331人
◆2020年
@1試合平均:3,072人
A全試合合計:64,516人
ほぼ、3分の1に減っています。これでは収支が最悪まで落ちることも容易に推察できます。
コロナ禍に揺れた2,020シーズン、クラブ経営の土台から揺らいでしまった1年ですが、来年2月には次のシーズンが開幕します。コロナに終息が見られるかどうかはよく分かりませんが、来季は通常通りに試合が開催されることを切に祈っています。
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