この大会は1月開催に変わった際に、旧来のインターハイ(全国高等学校総合体育大会バレーボール競技大会)を引き継ぐ形で現在に至ります。その為、春の高校バレーの名称は引き継ぎましたが、大会としては正式名称が「全日本バレーボール高等学校選手権大会」となっており、回数も第73回になっています。かつて、3月に行われていた春高バレーは正式名称を「全国高等学校バレーボール選抜優勝大会」と言っており、2011年に現在のレギュレーションに変わった際に選抜大会は廃止されました。従って、就実が優勝すれば25年ぶり、大阪国際滝井が優勝すれば29年ぶり(29年前の校名は帝国女子高校)と言うのは、当時のインターハイ制覇からの年数になります。選抜大会当時の春高バレーからいえば、就実は39年ぶり、大阪国際滝井は13年ぶりの大会制覇ということになります。尚、インターハイに関しては、2011年以降は全国高等学校総合体育大会バレーボール競技大会とは離れて、高校総体バレーボール競技として継続されています。若干ややこしさを感じながら見ていく必要があり、分かりにくさは確かにあります。
現在の大会規定になって以降は女子決勝の2校は優勝がないということになります。それが分かりにくさを増幅させますね。
それはさて置き、昨日男女の決勝が行われました。その結果を確認します。
今回は試合順に男子から。決勝のカードは下記の通りです。
【決勝の対戦カード(男子)】
東福岡-駿台学園
男子の決勝は、2015年〜16年と大会を連覇した東福岡と2017年の王者・駿台学園の対戦となりました。駿台学園は一昨年、昨年と準優勝しており、今年は三度目の正直となるかどうかですね。
男子決勝の試合結果です。
【男子】
▽決勝
東福岡 3-1 駿台学園
┌25-23┐
│25-21│
│19-25│
└25-19┘
駿台学園の3年越しの悲願は今年も実らず、絶対的エース「キータ」こと柳北悠李が39得点と大車輪の活躍を見せた東福岡が押し切って、5年ぶりの栄冠を手にしました。今回、サッカー、ラグビーとバレーボールの3冠を目指した東福岡でしたが、バレーのみの優勝に終わったことになります。
続いて女子です。岡山では知る人ぞ知る「因縁対決」となった決勝です。その因縁は大人の都合なので触れずにおきますが、私としては対戦してほしくなかった試合です。
【決勝の対戦カード(女子)】
大阪国際滝井-就実
勝負のポイントは滝井の絶対的エースである中本と就実の2年生エース・深澤姉の打ち合いと予想されましたが、攻守に比較すると就実がやや有利かと思われました。大会で一気にブレークした形の深澤ツインズですが、パスヒッターの姉とミドルブロッカーの妹では、揃って取り上げるには難しいと思われ、フジテレビ得意のイメージ戦略に過ぎません。
中本柚朱という絶対エースを中心に東龍を翻弄したコンビバレーを発揮すれば滝井にも勝機はありそうでした。
女子決勝の試合結果です。
【女子】
▽決勝
就実 3-1 大阪国際滝井
┌25-20┐
│25-20│
│22-25│
└25-12┘
序盤から滝井の中本の強打をうまく封じていた就実がペースを掴んで第1セットと第2セットを連取。これでほぼ試合の行方が決まったと感じました。第3セットは滝井の意地で取り返しましたが、第4セットは一方的な展開で就実が押し切った試合です。深澤ツインズは確かに大活躍しましたが、それほど大きく取り上げない方が今後には良いように感じます。
中本はこの悔しさをシーガルズでどう生かすかでしょうね。
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コロナ禍で制限された環境の中で行われた大会。男子の前年優勝校の東山が3回戦を前に試合を棄権するという事態はありましたが、何とか決勝まで行えました。
Vリーグがコロナ感染拡大のあおりを受けて週末の試合が中止されるなど、先行きには不安が多い時期ですが、スポーツが人々を元気づけるという力を信じて乗り越えていけたら良いですね。
優勝の両チームはおめでとうございます。
お疲れ様でした。
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