日本に11個目のメダル、3個目の金メダルがもたらされました。日本女子の団体パシュートはバンクーバー五輪で銀メダルを獲得した種目です。その時の3人が、田畑真紀・小平奈緒・穂積雅子です。今大会で500m金、1,000m銀の小平はバンクーバーのパシュート銀メダルのメンバーでした。バンクーバーに中学生で出場した高木美帆はパシュートではリザーブでしたがメダルメンバーにはなれませんでした。
バークーパー当時はパシュートという種目はそれほど注目される立場にはなく、力を入れていた訳でもありませんでした。
前回のソチ五輪では美帆の姉の高木菜那が出場し、美帆は落選。バークーパーと姉妹の立ち位置が逆転しています。
ソチのパシュートは4位とメダルに届かず、世界に水をあけられた感がしました。しかし、1,500mの個人種目では1桁順位を誰もとれていない日本が団体で4位に入ったことは、日本人の性格に合った種目ではないかと注目され、そこから4年間の強化が始まったようです。
年間300日を代表練習で過ごすことで連携が磨かれてきました。高木姉妹が中心で引っ張る4人チームは、年々少しずつタイムを縮め、今季に入ってW杯では一気に3回の世界記録更新に結びつけました。これに関するエピソードはメディアでも随分取り上げられましたので今更述べる必要もありませんよね。
そして、日本の誇る
「世界一美しい隊列」がオリンピックの頂点に立つ日がやって来たのです。
【女子チームパシュート】
@
日 本 2:53.89
A
オランダ 2:55.48
B
米 国 2:59.27
C
カナダ 2:59.72
D
中 国 3:00.04
E
ドイツ 3:04.37
F
ポーランド 3:03.11
G
韓 国 3:07.30
順位決定戦と準決勝・決勝はタイムレースではなく対戦チーム同士の勝ち負けですからタイムが前後することもあるのですが、今回はほとんど綺麗にタイム順に並んだ感じです。
日本のレースは高木美帆⇒佐藤綾乃⇒高木菜那⇒高木美帆(準決勝は佐藤に代わって菊池彩花が出場)の順で先頭を走り、タイムロスに繋がる先頭交代を4回から3回に減らし、高木美帆に負担をかけることになるのですが、一番長く先頭を引っ張ってもらう作戦に変更して記録を伸ばして来ました。佐藤が先頭を走る間はオランダに先行されることまで計算された緻密なレースだったのではないかと思います。
この力ではかなわないオランダに対して団結力で勝利した日本チーム。北京への戦いは既に始まっているのでしょうね。
この強化方針を他競技も参考にしてほしいものです。
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