asahi.com(朝日新聞社):上場企業倒産31件目 不動産「モリモト」再生法申請 - ビジネス
東証2部上場のマンション分譲のモリモトが、民事再生法の適用を申請し、受理されたという記事。負債総額は1615億円。
今年2月に東証2部に上場したばかりで、08年3月期には、連結売上高は1176億円、純利益は98億円で、過去最高益を更新しています。
「・・・昨年夏のサブプライムローン問題の表面化以降、不動産不況で業績が急速に悪化。金融機関の借り入れに過度に頼る体質も裏目に出て、資金繰りが悪化していた。
14日に中間決算発表を予定していたが、延期。28日には監査法人の監査意見を受けられないことが確定的となり、事業存続は無理と判断した。森本浩義社長は「不動産市場が縮小する中、販売契約が次々と破棄され、資金繰りがつかなくなった」と話した。」
民事再生手続開始の申立てについて(PDFファイル)
会社のプレスリリースによれば、資金繰りが倒産の決定的な要因だったようです。
「・・・本年に入ってから、賃貸不動産開発事業における販売先の資金調達難及び不動産分譲事業における購入者の買い控えから、
販売用不動産の在庫が増加し、資金が固定化するなど、
当社の資金繰りは大変厳しい状況が続いてまいりました。
このような状況のもと、本年10 月になって、賃貸不動産開発事業において
売却を予定していた物件の販売先において資金調達が困難となり入金が滞り、また新規物件の仕入資金の調達がずれこみ自己資金で決済せざるを得なくなったことから、今般、平成20 年10 月末日までに予定していた
約定弁済資金の確保が厳しい状況となっておりました。
その後、当社は、金融機関各位のご理解・ご協力のもと、再建を企図いたしましたが、本日、当社の監査法人からの
監査意見がいただけなかったことから、やむを得ず民事再生手続の申立てをした次第です。」
「監査意見がいただけなかった」というのは、おそらく(継続企業の前提を確かめることができないことによる?)意見不表明(意見差し控え)のことでしょう。「金融機関各位」が実際に資金を提供していれば、監査人がどういう意見を出そうが、企業の存続には関係ないはずですが・・・。
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