2016/2/24

小澤征爾がグラミー賞  音楽

この度(2016年2月)、小澤征爾がグラミー賞を受賞した。

小澤征爾指揮、ラヴェル作曲・歌劇「こどもと魔法」のアルバムがグラミー賞最優秀オペラ録音賞を受賞したのだった。

誠におめでたい事であり、共に喜びを分かち合いたいと思う。

尺八を演奏する私にとって、オペラは余り分からないので、小澤征爾について私との接点を考えてみたら、結構あった。

それは、本であり、CDであり、演奏会である。

まず、本は「僕の音楽武者修行」と武満徹との共著「音楽」が手元にある。
「僕のーーー」には、ブザンソンの指揮者コンクールで優勝した時の事などが書かれており、26歳の時の著作だ。
「音楽」は2人の対談形式になっており、2人の年譜もあるので当時の事が良く解る。

CDはベートーベン作曲「第九」と、ウィーン・フィルの「ニューイヤーコンサート」で指揮した時のCDもある。
ウィーン・フィルのは、2002年正月にテレビの実況も見ていた。

CDにあるヨハン・シュトラウス2世作曲「美しく青きドナウ」は好きだし、ヨハン・シュトラウス1世作曲の「ラデツキ―行進曲」は、客席も一体となって手拍子するし、私もどうしても手拍子をするのである。

私が書きたかった事は、小澤征爾の指揮を見に行った事である。

武満徹が「ニューヨーク・フィル・ハーモニック」125周年記念に委嘱されて作曲した「ノベンバー・ステップス」は1967年11月、ニューヨーク・リンカーン・センターで初演された。
指揮は小澤征爾。

この曲は、琵琶と尺八、オーケストラの編成で日本初演は1968年6月4日上野文化会館大ホールだった。この演奏を聴きに行ったのだ。私は大学2年生の19歳だった。

これは、「オーケストラル・スペース'68」現代音楽祭で演奏され、指揮は小澤征爾。
現代音楽の演奏会で超満員になったのは、珍しかったそうだ。

琵琶は鶴田錦史で尺八は横山勝也。2人が前に出て客席から見て指揮者の左側が琵琶、右側が尺八で、オーケストラは裏側に座る。

武満らしく、きれいな弦達の響きと独特の難解さがあり、不協和音的な感じもする。
途中から琵琶の響きと尺八が対峙する様が凄い。曲は「ノベンバー」の11にこだわり、構成は11段で楽譜は図形のようになっている。(邦楽曲の段ものを参考にしたのか?)

琵琶の余韻と撥で胴を叩く音、尺八長管のムラ息奏法。オーケストラ共に3者が戦いのようでもあり、融合するような協奏曲風である。

超満員の会場は、熱狂的に拍手をして終了したが、終了後の事だった。
小澤征爾がステージから降りて、客席に向かったと思ったら、客席真ん中辺りにいたアメリカンフォークソングの「パフ」などで有名な「PPM」がいたのだった。特にマリーの手を取り膝まづいて挨拶をしていたのが印象的だった。

時を経て25年程前、渋谷オーチャードホールで「ノベンバー・ステップス」の演奏会があった。
当時会社勤めをしており、会社の役員からこの演奏会に行くようチケットを譲っていただいた。

家内といそいそと出かけたのであるが、ロビーで作曲者の武満徹を見つけた時に私は、家内に「あそこに武満徹がいる」と指を差したら、武満徹が気が付き、面識が無かった私にどうやら間違えてお辞儀をされてしまい、恐縮したのだった。

実はこの「ノベンバー・ステップス」は中学の鑑賞曲になっており、娘も聞いたのだが、どうやら音楽の先生は皆の反応を見てか、途中で終わらせたらしい。

最近、たまたまNHKFMで放送中を知り、途中から聞き出した。
武満徹は亡くなったが、その後もかなり演奏されており、鶴田錦史に続いて横山勝也も亡くなったので、若手演奏家が演奏している。

昨年は、藤原道山のサントリーホールでの尺八リサイタルで聞いた。

横山勝也はかつて「この曲を演奏すると一週間位身体がガタガタする」と言っていた程、息使いが大変で疲れる曲だ。
2



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ