軒醒めのリキュールコーヒー  読書

 私がよく行く図書館の1つはJRの駅に近く、雨が降っても電車を降りてから傘を使わずに行くことができる。

 その図書館と駅を挟んで反対側に、sweetbrier お気に入りの喫茶店がある。こちらも雨降り傘いらず。遮るもののない四角い空間に、黒っぽい木材を使ったインテリア。清潔で適当に古びた、ごく普通の駅前喫茶店なのだわ。入れ物はそうなんだけど、コーヒーは店主のもてなしがわかる味。

 私はそこでよくリキュール コーヒー(ブレンド コーヒーにオレンジ リキュールを入れたもの)を注文する。目の前に運ばれてきたとき…、最初にカップを持ったとき…、一口目を飲み込んだとき…、それぞれ香りが違う気がして、なかなか愉しい。とはいえ、はじめはカップが持てないくらい熱くて、ほとんど口をつけられない。時間をかけて半分くらい飲んだ頃にはちょいと酔いが回り(←下戸)、ふんわか気持ちがよくなる。さすがに初めて飲んだときは不安になったけれど、店を出る頃には元に戻っているから大丈夫。

 家族にそのことを話すと、「にわざめ やな」と言う。落語にあるんだそうな。
むらさめ、にわざめ、じきさめ、だって。酒を飲み、
酔いの醒めるのが村を出る頃なのが村醒め、
庭を出る頃だと庭醒め、
飲むそばからどんどん醒めるのが直醒め…
「薄い酒やな〜水をまわしたな」
「いや、酒を入れた水や」とかなんとか。
リキュールコーヒーは、下戸には嬉しい軒醒めナリ。

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