満たされて  四季折々

 昨日は年末恒例、ちょっとだけ念入り掃除の日。肩に力が入りすぎないよう、音楽を聴きながら(でないと、汚れ落としに熱が入りすぎて終わらないのだ)。
 スタートは調子のよいコレギウム・アウレウムの
「ルネサンスの舞曲集」で。規則正しくくり返される鳴り物が調子をとってくれる。

 ガラス越しの陽ざしが温かな昼下がりは
Ancient Airs & Dances

を流してのんびりと。夢見るテノール、ゆるゆるとハスキーなヴァオイオリン、どちらも鄙びた感じが小春日和によく合うなあ。

 日が暮れてからは
イアン・ボストリッジのテノールリサイタル
 (2008年王子ホール)から、後半のカワードとポーターを。客席を睥睨するジャズってなにさ、と思いながら聴いてると、お掃除ラストの息切れを乗り越えられるのよ。

 夜、コンサートやバレエの感想を書きながら思ったこと。
 来年はベートーヴェンのピアノソナタを全部聴こう。11月にアンスネスのコンサートに行き、それから日がたつにつれて「月光」やドビュッシーの作品の記憶はどんどん薄れていくのに、ソナタ第13番の印象だけは変わらない。他の人の解釈、演奏を聴いても同じだとは思わないけれど、とにかくあんまり個性的でない、フツーに堅実な人のを聴いてみよう。探し出せるかしら?
 アンスネスはベートーヴェンを録音してないみたいなのだ。

 バレエでは、演劇的な「オネーギン」やナチョ・ドゥアトの「ロミオとジュリエット」がよかった。

 内面が空っぽだった高等遊民のオネーギンが、初めて身も心も投げ出して一歩踏み出したシーンは、若いころのムテッポーな自分を思い出したよ。私は浅はかだっただけなのだけれど、あれこれ考えず、やりたいことをするためにどんどん前へ進み出たものだ。生きてたなー、あのときは。

 何より、「やらなかった」という後悔がないじゃないの。失敗した記憶なんてのはすっかり薄れちゃって…と思うにつけ、空虚だった主人公がドッと身を投げ出した終幕を繰り返し思い出す。
  
 今じゃ すっかり引きこもり・・・の私も、おかげさまで最近はエイヤーッと飛び出しちゃうことが何度か(実生活でね)。うまくいかないことの方が多いけれど、何もしないより断然マシだな。回りのみなさんはいい迷惑だろうか。。。まあ、それは年が明けて、日常が戻ったら考えよう。

 というわけで、今年のエントリーはこれにておしまいです。
 Partita を訪れてくださったみなさま、ありがとうございました。
 コメントくださったみなさん、いつもほんとに嬉しかったです。来年も、音楽やダンス鑑賞を楽しんでいきたいと思います。みなさんのサイトの情報を、頼りにしています。私も、ささやかながらローカル情報など、できるだけ書き込んでいきます。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

 年末年始はコメントとトラックバックを承認制にいたしますので、対応が遅れることがあるかと思います。ご容赦くださいませ。

 では皆様、よいお年を!
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ベルリン終戦日記  読書

 一昨日(25日)、年内の外向き用件が全て終わりました。ああしんどかった。きっちり打ち合わせしたつもりだったのに、詰めが甘くて焦った焦った。しっかりしてくれ、ふう  以上、愚痴おわり。

 帰りに立寄ったデパ地下で、クリスマス・バージョンのスイーツを買い込む。「いつものあれ」が「ない!」かわりに、これまで気がつかなかったところにめっけものがいろいろ。
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 これもそのひとつ

 幸せという名のパイ

 通年ものかな


 外向きに何があろうと、ごはんは食べる。やっといつもの年末らしい気分になれた今日、食品スーパーの棚は、もう正月向きになってたな。

 クリスマスイヴから年末にかけて、そこらの珍列棚 を見るのは好きだ。献立がすぐ決まるから。先週の日曜日は鶏の骨付きもも肉を焼いた。行きつけのスーパーで、年に1度だけお目見えするアメリカ産のチキン、1本180円也。野菜と生鮮食品については国粋主義者の私だけれど、この日だけはアッパレなスパイスの振りかけっぷりに敬意を表して毎年買う。料理になんの芸もいらん、焼くだけでうまいんだもん。あんまり安いので体が心配だが、1回くらいなら別状ないようだ。

 一夜明けて昨日26日、わが街の誇り高きケーキ屋さんは安売りをしないが、庶民の味方、近所のスーパーは和牛をサービスしてくれる。ので、ローストビーフを作った。室温に戻した牛もも肉のかたまりに塩胡椒をしてサッと焼き、ラップを巻いてビニール袋に入れ、湯をはった炊飯器にジャボン。保温スイッチをオンにして待つこと20分弱。湯の温度と炊飯器から出すタイミングが難しい…のだが、いつも時間だけ気を付けて作っている。

 出来上がったローストビーフを切る時はいつもワクワクする。赤身はどうなっているだろう、肉の締まり具合はどうだろう…お腹痛くならないだろうか と、固唾をのんで1枚ずつ切り取っていく。その断面は、いつも違う。いつも、初めてのローストビーフの「顔」してるのよ。

 うう、それにしても美味かった国産。香り、歯ごたえ、肉汁…日本の牛飼いさんってすごい。ローストビーフだけは格安の南半球到来物を使っていたが(宗旨はくるくる変わる)もう戻れないかも。

  

《本日の読書》
「ベルリン終戦日記」―ある女性の記録
 翻訳:山本 浩司
 白水社
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