ERB シルヴィア DVD・VHS
注文していたバレエの映像が届きました。連休はおうちでテレビ三昧かな。まずは英国ロイヤル・バレエ団(ERB)の「シルヴィア」を見ました。
このバレエは1952年、往年の名バレリーナ、マーゴ・フォンテーンのために振り付けられた英国の作品。長らく上演されなかったものを、関係者の記憶と部分的に残されていた映像をもとに、2004年に復元されたものです。
@TOWER.JP


Amazon.co.jp
Sylvia (Ws Sub Dts)
シルヴィア(全3幕)
シルヴィア:ダーシー・バッセル
アミンタ:ロベルト・ボッレ
振付:フレデリック・アシュトン
音楽:レオ・ドリーブ
復元:クリスフトファー・ニュートン
演奏:グラハム・ボンド(指揮)
ゴヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団
2005年12月 コヴェントガーデン王立歌劇場
タイトル ロールは昨年引退してしまったダーシー・バッセル。長身ですが、小柄なフォンテーンのための振り付けを、みごとに踊りこなしています。柔らかいつま先、安定したポアントで繰り出すステップが、シルヴィアの心情を細やかに表現していてすばらしい。
シルヴィアに恋する牧童アミンタは、ロベルト・ボッレ。バッセル姐さんをガッシと受けとめるギリシャ彫刻のような容姿と立派な体躯がまず取りざたされるのだけれど、ソロのステップやジュテになかなかの見ごたえあり。彼が踊る場面が少なくて残念です。古いバレエにおいて、献身は男性主役ダンサー最大の美徳なのね。
音楽はレオ・ドリーヴが1876年にパリ・オペラ座のために書いたもの。序曲からして魅力的です。そして女神ディアナに仕えるニンフ、シルヴィアたち登場のテーマは、アマゾネスかワルキューレを彷彿とさせるかっこよさ。1877年、ウィーンでこのバレエを見たチャイコフスキーは「この曲を先に聴いていたら『白鳥の湖』は作曲しなかっただろう」と言ったそうです(DVDのライナーノートより)。
物語はごくありふれた牧歌劇。いずれのおん時にか神々と人間が交わり暮すギリシャの森の…とやら。
牧童のアミンタはニンフ、シルヴィアへの片思いで忙しい。シルヴィアは、それを「エロスめが よけいなことを」と退け、アミンタを矢で射てしまう。それを見たエロスがシルヴィアに矢を放ち、2人は相思相愛の…となるはずであったが…
それではあっという間に終わってしまうので、おなじみ東方系の悪役に身をやつしたオリオンが登場。シルヴィアに横恋慕して連れ去ってしまう。
しかしまあ、何があっても終幕はお約束のハッピーエンド。舞台装置はずっと後ろに平たく並べられ、広く取られたフロアで祝祭的パドドゥ&大団円などなど。
衣装はギリシャふう牧歌劇にふさわしい写実的なもの。ニンフのスカートは踊りの都合で超ミニ丈。終幕はチュチュです。解剖学の図版みたいな男性ダンサーの素脚が眼福なり。
う〜ん、やっぱり踊りを観るのは楽しい! アシュトン振付作品の中で、これはマイ・ベストとなりました。物語が進行する場面では、シルヴィアのステップにも意味がある。顔や腕と同じくらい、意思と情感がこめられているのです。演技に定評があるバレエ団ですが、この主役はステップも雄弁です。
そういう振付は、アシュトンではなくてマクミランが得意としたものだと聞いていたのですが…さすが現代の英国ロイヤルのダンサーたち! 舞台表現は振付の復元にとどまっているだけではないのでしょう。
次の機会には、ケネス・マクミランがダーシー・バッセルとジョナサン・コープのために振り付けた「パゴダの王子」(音楽:ベンジャミン・ブリテン)を取り寄せてみよう。2008年版はリーズナブルだよ。
→ブリテン:「パゴダの王子」全3幕
0
このバレエは1952年、往年の名バレリーナ、マーゴ・フォンテーンのために振り付けられた英国の作品。長らく上演されなかったものを、関係者の記憶と部分的に残されていた映像をもとに、2004年に復元されたものです。
@TOWER.JP



Sylvia (Ws Sub Dts)
シルヴィア(全3幕)
シルヴィア:ダーシー・バッセル
アミンタ:ロベルト・ボッレ
振付:フレデリック・アシュトン
音楽:レオ・ドリーブ
復元:クリスフトファー・ニュートン
演奏:グラハム・ボンド(指揮)
ゴヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団
2005年12月 コヴェントガーデン王立歌劇場
タイトル ロールは昨年引退してしまったダーシー・バッセル。長身ですが、小柄なフォンテーンのための振り付けを、みごとに踊りこなしています。柔らかいつま先、安定したポアントで繰り出すステップが、シルヴィアの心情を細やかに表現していてすばらしい。
シルヴィアに恋する牧童アミンタは、ロベルト・ボッレ。バッセル姐さんをガッシと受けとめるギリシャ彫刻のような容姿と立派な体躯がまず取りざたされるのだけれど、ソロのステップやジュテになかなかの見ごたえあり。彼が踊る場面が少なくて残念です。古いバレエにおいて、献身は男性主役ダンサー最大の美徳なのね。
音楽はレオ・ドリーヴが1876年にパリ・オペラ座のために書いたもの。序曲からして魅力的です。そして女神ディアナに仕えるニンフ、シルヴィアたち登場のテーマは、アマゾネスかワルキューレを彷彿とさせるかっこよさ。1877年、ウィーンでこのバレエを見たチャイコフスキーは「この曲を先に聴いていたら『白鳥の湖』は作曲しなかっただろう」と言ったそうです(DVDのライナーノートより)。
物語はごくありふれた牧歌劇。いずれのおん時にか神々と人間が交わり暮すギリシャの森の…とやら。
牧童のアミンタはニンフ、シルヴィアへの片思いで忙しい。シルヴィアは、それを「エロスめが よけいなことを」と退け、アミンタを矢で射てしまう。それを見たエロスがシルヴィアに矢を放ち、2人は相思相愛の…となるはずであったが…
それではあっという間に終わってしまうので、おなじみ東方系の悪役に身をやつしたオリオンが登場。シルヴィアに横恋慕して連れ去ってしまう。
しかしまあ、何があっても終幕はお約束のハッピーエンド。舞台装置はずっと後ろに平たく並べられ、広く取られたフロアで祝祭的パドドゥ&大団円などなど。
衣装はギリシャふう牧歌劇にふさわしい写実的なもの。ニンフのスカートは踊りの都合で超ミニ丈。終幕はチュチュです。解剖学の図版みたいな男性ダンサーの素脚が眼福なり。
う〜ん、やっぱり踊りを観るのは楽しい! アシュトン振付作品の中で、これはマイ・ベストとなりました。物語が進行する場面では、シルヴィアのステップにも意味がある。顔や腕と同じくらい、意思と情感がこめられているのです。演技に定評があるバレエ団ですが、この主役はステップも雄弁です。
そういう振付は、アシュトンではなくてマクミランが得意としたものだと聞いていたのですが…さすが現代の英国ロイヤルのダンサーたち! 舞台表現は振付の復元にとどまっているだけではないのでしょう。
次の機会には、ケネス・マクミランがダーシー・バッセルとジョナサン・コープのために振り付けた「パゴダの王子」(音楽:ベンジャミン・ブリテン)を取り寄せてみよう。2008年版はリーズナブルだよ。
→ブリテン:「パゴダの王子」全3幕

リヒテルの謎(エニグマ) DVD・VHS
5月30日のエントリーで紹介したハイビジョン放送の番組「リヒテル〜謎のピアニスト〜」(7月30日放送予定)ですが、既に映像盤が版を重ねて発売されているそうです。昨日コメントをいただき(ありがとうございます!)、初めて知りました。さっそく検索ましたら、DVDがありました。
@TOWER.JP
リヒテル:謎(エニグマ)〜甦るロシアの巨人

この映像が発売されたとき、クラシックファンの間では、かなり話題になったとか。そうだったんですか〜。テレビにも初出ではないかもしれませんね。リヒテルが亡くなったのは1997年8月1日、没後10年なんですね。え〜と、そういえばこの放送日、7月30日はジョージ・セルの命日です(←ふと思い出しただけ)。とにかく私は初めて見るので、しっかり録画しなくっちゃ
それから7月21日放送予定のお知らせをしたバレエ「ボルト」は、6月12日に映像が発売されます。輸入盤、リージョン1です。アマゾンのサイトにジャケットの画像が出ています。
◆Amazon.co.jp
Bolt (Ac3 Dol Dts)
0
@TOWER.JP
リヒテル:謎(エニグマ)〜甦るロシアの巨人

この映像が発売されたとき、クラシックファンの間では、かなり話題になったとか。そうだったんですか〜。テレビにも初出ではないかもしれませんね。リヒテルが亡くなったのは1997年8月1日、没後10年なんですね。え〜と、そういえばこの放送日、7月30日はジョージ・セルの命日です(←ふと思い出しただけ)。とにかく私は初めて見るので、しっかり録画しなくっちゃ


それから7月21日放送予定のお知らせをしたバレエ「ボルト」は、6月12日に映像が発売されます。輸入盤、リージョン1です。アマゾンのサイトにジャケットの画像が出ています。
◆Amazon.co.jp
Bolt (Ac3 Dol Dts)
