昨年は、同窓の皆さんから元気をいただき(すこぶる元気などなたかが、こういう表現は嫌いだと仰っていましたが)そして勇気をいただいて、喜んだり悲しんだり「あぁ、人間しているなぁ。」と実感した一年でした。
今年の目標!−−道をきわめるーーのが難しい私は、「己と他の距離を程よく、相手の立場を思い遣って」としたい処です。が、むしろ逆に「相手にとことん迷惑かけて」にした方が効果ありかも知れません。
かねてから興味があった(1952年生まれ、同世代の人ということも手伝って)
イッセー尾形さんの生ステージを見る機会を得ました。なかなか福井にまでお見えにならず残念ですが、場所は昨年オープンしたという金沢のこじんまりしたホール。
公演当日は、実際どこかに無さそうで有りそうなシーンの八つのネタ
・取引を終わりにされそうな会社に対して、ファンダメンタルな、ラジカルな等と意味なくやたら横文字連発で電話する背広姿の男
・ビオラの音色でもって話し方の抑揚を真似しながら、マエストロの棚卸しをするオーケストラの一員
・いやにませて見えるランドセルしょった小学生の男の子
・登場人物が亡くなったり息ふきかえしたりの昔話を語るエプロン姿のおばあさん
・地方の商店街でギター片手に歌うロッカー
などを一人芝居で表現され、それぞれ着替える場面まで見せながら休憩なしの2時間半。
1番目のネタ、、、おばさんたちが新年に近くの山に登り、頂上でご来光を拝みながら何故かフラダンスを始める。ブルブル凍えながら踊るというくだりでは、まさしくフラをかじり始めたおばさんであり久しく笑っていなかった私は、お腹がよじれるほど笑い転げてしまいました。
予想通り、このかたのステージは声色・せりふの間・表情・動き・リズム感などどれも素晴らしくて、
ユーモアやペーソスだけでなく庶民への愛が感じられる上質のものだと感じました。話だけでは伝わりません。機会がありましたら、一度ご覧ください。気持ちが塞がっている時にはモッテコイですから。
たのしみは 気落ちの人に 笑みはこぶ
イッセー尾形の エッセイひらくとき

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