小学生の頃、床屋さんに行くのが、とても楽しみだった。
その頃女の子も理容店で首筋を刈り上げてもらい、顔そりをしてもらい、おかっぱにするのが定番だった。カットをしてもらうのが嬉しかったのでは、もちろんない。(それはどちらかといえば、あまり好きではなかった) 待ち時間に少年漫画を読み浸るのが、至福のひとときだったのだ。
芸能人の評伝?を漫画化したもの。現在ヒット中の映画を漫画化したもの。赤塚不二夫や永井豪やジョージ秋山をリアルタイムで読めたのはひとえに床屋さんのおかげである。
母親がパーマをかけにいくときも、必ず事前に本屋さんで好きな本を買ってもらえるので(長時間、私が待たないといけないので)、このときとばかり漫画を選んだ。お正月前なら、少女漫画のクリスマスのきらびやかな表紙にうっとりだった。そのとき長谷川町子の「いじわるばあさん」を購入して、それをあきもせず繰り返し読んだこともある。(とても好きな漫画だった)
普通の読書も激しくするけど、漫画も好き。床屋さんで私の第1期・少年漫画への興味が育まれたといっても過言ではない。(第2期は高校生になってから。お小遣いで購入してました。「ブラック・ジャック」や「ドカベン」が連載中だった『少年チャンピオン』の黄金時代です)

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