去年の5月の末、6月の末の土曜の2回、Kちゃんと一緒に愛知万博にいった。帰って来たらニュースで「一番の人出と暑さ」といっていて、帰宅後それを聞いて、疲労に拍車がかかり寝込んでしまった程であったが、8月、9月の人出を思えば、全然楽勝なくらいかもしれない。少なくとも、バスターミナルからの最初のゲートから並ぶことは無かったし。
お出かけする前に情報をかき集めて、「行きたいポイント」を探すのが好きな私は、幸運にも愛知万博版「おしえてGOO」みたいな親切なサイトを発見した。ガイドブックはどれがいいのか、とか、どのゲートから入ったら効率よく回れるか、とか、何時頃いけばすいているか、とか、その他事細かな情報が満載で、かなりいい感じで運営されており,掲示板では携帯より会場からの実況中継が入ったりして、実用予定がなくて、読むだけでもなかなか楽しかった。
私がそこで入手した情報で役立ったのは、「ドミニカ館の冷凍マンゴーは美味しい!」「南太平洋共同館の『やしのみジュース』はひとつで二人分の量がある」「会場内の郵便局でモリコロ(万博キャラ/モリゾーとキッコロの略)のスタンプが押してもらえる。万博限定切手が買える」などという些細な、しかし重要な事柄だった。『神は細部に宿る』っていうじゃありませんか。
それでも現地に足を運ばなければ、未知数というのが鉄則。逆に言えば自分なりの興味や趣味や好みがあるから、独自に面白い物を発見する楽しみがある。
水木しげる先生のショップ『ゲゲゲの森』でさわやかな「目玉オヤジのプリント手ぬぐい」を購入したとか、大観覧車の真ん中に電光掲示板がついており、「横浜市の高橋○○○様、・・・」と伝言板機能を果たしていたとか、三菱未来館の出口から入ってスタンプだけは押せるとか、裏口の竹林からはフォギーシャワーが出ており、暑さでふらふらのお客さん(全員や!)は吸い寄せられるように竹林を通ってしまう(そして少しばかり元気を取り戻す)とか、他にもいくつも面白い発見があった。
とりあえずエコロジーをテーマにした万博だったので、食後のゴミの分別もこだわりだった。お手軽な食事を終えれば、ずらりと並ぶゴミ箱に適宜投入していくのだが、「紙ゴミ」「燃えるゴミ」「トウモロコシでできたプラスチックのゴミ」「生ゴミ」「飲み残し」・・・とゴミ箱が延々と並ぶ。
分別は大切なことだけれど、あまりに細分化すると、能力的にそれができない人にプレッシャーをかけてしまうのでは、という危惧もちょっと感じた。80歳になってゴミの分別ができる人って、どれだけいるんだろうと思うから。それは、つい最近気づいたんだけどね。
2回とも万博会場を軽く徒歩で一周した。それでも5時半にゲートを抜けバスターミナルまで頑張って歩けば、万博ツアーバスが地元の駅前まで送り届けてくれる。とことんへろへろの私達は、当然のように車中爆睡したが、養老サービスエリアでの休憩で、壜入り王冠付き「養老サイダー」の購入は忘れなかった。
実は知り合いで「愛知万博」に行って、自信を持って「楽しかった!」と言った人は、ほぼいなかった。「暑くて満員と行列でしんどかった」という意見が多数を占めた。
そんな「暑くて混雑していてしんどかった」場所に、「もう一回、いきたかったなー」と、とても心残りだったらしいKちゃんだったので、まずまずな万博旅行だったと自画自賛している。

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