おとといの日曜日の夜に、夫・H氏は小さな喫茶店で催された会費制パーティに参加した。怪しい集いだったら話が面白くなるのだが、残念ながら日本語ぺらぺらのアメリカ人の陶芸家D先生が主催され、彼の手づくり器と手づくり料理でもてなされる、仲の良い知人たちが集う一般的なものである。
D先生は小学校の希望者参加の親子穴窯陶芸教室での先生で、陶芸の素質がゼロか(考えたくないがマイナスかもしれない)私の作品も、言葉をとぎらせながらも苦肉の講評してくださった心優しい先生だ。
H氏もいつもの口八丁手八丁で、よく穴窯教室中に顔を出し、D先生と冗談の応酬をしていた。今回も積もる話があるらしく、ウチに来たオーディオマニアを、当日一名、追加参加の予約を入れ、夕方彼と一緒に出かけた。
D先生とは、残念ながらあまり話はできなかったらしいのだが、ジャズ好きのご夫婦と話が弾んだらしい。
そのとき「うちのカミさん、最近ブログにはまってて」と、ぽろりとしゃべったそうだ。奥さんが「え、なんて言うサイトですか?」「えーと紙魚がどうしたとかいうみたいで」「読まはった事ないんですか?」「ありませんがなー」「信じられへんわー!」と、白い目で見られたそうである。
いや、別に白眼視するほどのことでもないのにー。と内心思っていたら、
「そやし、検索して読んでみたねん」
ええー!? それに検索せんかて、ブックマークに入ってまっせ。「紙魚子」で検索したら諸星大二郎先生の『栞と紙魚子』つながりのが、いっぱいでてくるって。そもそもこれがHNの由来だもん。
「うん、いっぱいでてきて、わからんかったから『部屋』もいれたんや」
隣で聞いていたKちゃんが「おかーさんのブログは『徹子の部屋』のパクリなんやで!」と得意満面に非難?する。
「ただの『部屋』やないんやで、Kちゃん。『小部屋』やねん」と訂正するH氏。「いやー、毎日よー書く事あるなー、さすが図書館司書やなー、って思たわ」お褒めの言葉を、ありがとう。
「ほんで、おとーさんも書いてみようかなー。『紙魚子の屋根裏』とか、『紙魚子の押入れ』とか。
酔っぱらいの戯言と聞き流して下さいませ。
しかし「屋根裏」はヘンタイっぽいし「押入れ」は間男っぽい。れっきとした夫なんだから、こそこそしなくても、ねえ。

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