先週末、夫・H氏としゃべっているときに、なんとはなしにおじいちゃん(夫の父)の思い出話になった。
まだお兄ちゃんが2歳になるまえの秋に、家族で北海道旅行をした。いろんな意味で家族北海道旅行ができるラストチャンスだった。
「あの網走のサンゴ草があたり一面真っ赤にして生えていた場所に行ったの、覚えてる?」
「おおー。おじじがサンゴ草持って帰ろ、思て、抜いとったなー」
「そうそう、でお父さんが『そんなことしたらアカンやろー!なー、おばあちゃん?』って同意を求めて振り返ったら」
「おばばも抜いてて、しかも両手に持っとった(笑)」
「それも面白かったけど、ほら、ウチで焼き芋食べてた時、おじいちゃんが得意げに慣用句?云ってたの」
「あれ、サイコーやったなー『芋よりうまい』までゆーて、あ、間違えたって気づいたし、ちいさい声で『くり』って」
「バレませんように、って顔して、素知らぬ顔して『くり』」
「爆笑やったなー。あれは名言やで。そやけど死んだ後も、これだけ人を楽しませるんやから、たいしたもんやで」
死後も爆笑な思い出話を咲かせてもらえるような人生って、いいなあ。仕事の功績を残したり、人のために尽くして「りっぱな方」だったと思い出してもらうのも、値打ちのあることかもしれないけれど、思い出話をしながら、げらげら笑ってもらえるなんて最高だなあ。
でもやっぱり、死後もげらげら笑って思い出してもらえるっていうのも、ある種の人徳がなければなかなか難しいですよね。おじいちゃんは、スケール大きかったもんな〜。おばあちゃんは、その分かなり苦労したそうだけどね。

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