故あって、NDC(日本十進分類法)について調べている。日本の図書館で一般的に採用されている図書の内容によって数字を与えて分類する方法なのである。
図書館などで借りて来た本の背に貼られたラベルの上段の3桁(〜5桁)の数字が、本の内容を著している。大まかには、0総記、1哲学、2歴史、3社会科学、4自然科学、5技術 6産業、7芸術、8言語、ラスト9は文学となっている。
本といえば小説、というのがたぶん一般的な反応なのだろうが、図書館での分類で考えると、1/10のジャンルでしかない。もしもその棚のみのリピーターなら、それはあまりにももったいない。普通の生活の中で、くまなくあらゆるジャンルを縦断横断している人もいるのだ。
8言語は、スピーチの仕方、レポートの書き方、プレゼンの方法など、日常に役立つ言葉のあれこれを指南してくれる。7芸術は、楽譜やイラスト集が使い倒される。
6産業には「農業」も含まれているので、巷の園芸ブームにより、庭作りや園芸のビジュアルな大型本が人気である。5は家事一般の衣食住&子育て・介護まで、家庭生活の全般をフォローしているので、主婦に人気。その上、環境問題も含まれているので、小学生の総合学習から大学生のレポートまで、幅広い利用者を得ている。
4は医学、医療、薬学、健康、妊娠/出産など、必要に迫られて一時的に読みたい本が並んでいるので利用価値大なため、実によく回転する。
3の社会科学は、目下新聞を賑わせている労働問題、家族問題、教育問題、少子高齢社会などの本が並んでいる。内容的には、はやりすたり激しいのジャンルで、だからかえってエキサイティングでもある。
2は歴史、伝記、自伝、地理、紀行。旅行ガイドがダントツ出ているはず。読み物としては伝記もね。
1はもっぱら生き方、人生訓の本や、カウンセリングなど心理学系の人気が高い。
そして0総記は、だんぜんIT、PCの情報関係が動く動く。私自身、PCを使っていて判らない時には、007の棚で解答を模索することがある。なにしろ選り取りみどりなので、ページを繰ってあたっていける。ちなみに0総記は、1〜9までにあてはまらない分類を放り込むための枠でもある。
が、図書館の魅力は、私には実用一辺倒なところにあるのではなく、049雑著のあたりの、摩訶不思議な棚にある。049には魔物が棲んでいるとしか思えない。しかも清濁合わせ飲む懐の大きさも備えもっているのだ。以下049の図書の並びを見ていただけばわかってもらえると思う。
宮沢賢治ではないが、「こういうひとに、わたしはなりたい」
怪しいお仕事!(新潮文庫 き−28−1) 北尾トロ著 新潮社
アレ何?大事典 佐々木正孝著 篠崎晃一監修 小学館
伊東家の食卓使える!裏ワザ大全集 2005年版
日本テレビ放送網
裏ネタ全書−どこか怪しい世間のカラクリ551−
(知恵の森文庫 え1−8)
エンサイクロネット編 光文社
NHKためしてガッテン 9(雑学読本)
NHK科学・環境番組部編 日本放送出版協会
お悩み祭り ひょっとこ篇 みうらじゅん著 朝日新聞社
カワイイもの好きな人々。−ただし、おじさんの部−
山下哲著 アスペクト
さらに経験を盗め 糸井重里〔ほか〕著 中央公論新社
図説世界三面記事全書 マルタン・モネスティエ著
大塚宏子訳 原書房
すてきなあなたに 5 大橋鎮子編著 暮しの手帖社
生協の白石さん 白石昌則著 講談社
世界一受けたい授業 Vol.2 最強の講師陣が教壇に立つ!
日本テレビ放送網
鼻ほじり論序説 ローランド・フリケット著 難波道明訳
バジリコ
ポエム番長 マッコイ斉藤監修 ピエール滝解説
サンクチュアリ・パブリッシング
街角のオジギビト とりみき著 筑摩書房
もっと!イグ・ノーベル賞
−世の常識を覆す珍妙な研究に栄誉を!− マーク・エイブラハムズ著
福嶋俊造訳 ランダムハウス講談社

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