故小宮山さんの思い出など語る
上田で講座「私の大学」
信濃毎日新聞「東信」欄 2014.11.11掲載
2012年に亡くなった編集者兼作家小宮山量平さんの編集室「エディターズミュージアム」(上田市天神)で8日、講座「私の大学」があった。
美術家で絵本作家の田島征三さん(74)が「量平さんのこと、『今』のこと」と題し、小宮山さんの思い出や自身の活動について語った。
田島さんは日本、中国、韓国の絵本作家12人が平和のために描く「日・中・韓平和絵本」シリーズの1冊で、自身が手掛けた「ぼくのこえがきこえますか」を朗読した。
戦地で死んだ「ぼく」と家族を通して怒りや悲しみを伝える内容で、「これから起こりうることを抽象画と半具象画で描いた」と説明。「絵本という方法でしか伝えられないメッセージになったと信じている」と述べた。
田島さんが20代の時に描き、置き場がないため、理論社や小宮山さんが持っていた絵も会場に飾られた。田島さんは「小宮山さんがいたから、今この絵がある」と話した。
講座は小宮山さんの遺志を継ごうと、長女でミュージアム代表の荒井きぬ枝さん(67)が企画し、3回目。