【付録】
■夏をあきらめて
1982年(S.57)、サザン・オールスターズ、研ナオコの歌。
1) 波音が 響けば 雨雲が 近づく
二人で思い切り 遊ぶはずの On the Beach
きっと誰かが 恋に破れ 噂のタネに 邪魔する
君の身体(カラダ)も 濡れたまま 乾く間もなくて
胸元が 揺れたら しずくが 砂に舞い
言葉も無いままに あきらめの夏
Darlin', can't you see?
I'll try to make it shine
Darlin', be with me!
Let's get to be so fine
(2) 潮風が 騒げば やがて雨の合図
悔しげな彼女と かけこむ Pacific Hotel
うらめしげに ガラス越しに 背中で見てる渚よ
腰のあたりまで 切れ込む 水着も見れない
熱めのお茶を飲み 意味シンな シャワーで mm
恋人も泣いてる あきらめの夏
Darlin', can't you see?
I'll try to make it shine
Darlin', be with me!
Let's get to be so fine
岩影に まぼろしが 見えりゃ 虹が出る
江ノ島が遠くに ボンヤリ寝てる
このまま君と あきらめの夏
■ランチェスター戦略 その2
(株)ナンバーワン戦略研究所HPより抜粋
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2.ランチェスター第二法則
M02-M2=E(N02-N2)
戦闘力=E×兵力数2
仮にE=1とすると,敵を全滅させるには
M02-M2=N0,すなわち,M02-N02=M2となる。
第二法則とは集団対集団の戦いで,一般的には「確率戦闘の法則」とか「集中効果の法則」と呼ばれ
ている。また,二乗がつくため,「二乗法則」とも呼ばれるが,通常ランチェスター法則といえば,この
第二法則を指す。集団と集団の戦いでは,大砲や機関銃が使われるため,戦いは広域的かつ確率的
なものとなる。ランチェスターは,このような確率的な戦いを上記の式で表した。
M軍 N軍
○ ○
○ ○
○ ○
○
○
M軍 N軍
一人当たり 一人当たり
受けている攻撃量 受けている攻撃量
1/5×3=3/5 1/3×5=5/3
9 : 25
たとえば,M軍5人とN軍3人が戦えば 52-32=16=42で,N軍が全滅したときにM軍は四人も
残っていることになる。さきの第一法則では二人しか残らなかったのだから,兵力数の多い方は第二
法則で戦ったほうが,はるかに有利になるのである。
これは,一人当たり受けている攻撃量が,相手兵力の二乗になるためだ。 二倍の兵力は四倍,
三倍の兵力比は九倍という差が開いてしまう。
日本海軍はこれを「N2の法則」と呼んでいた。この法則は,今日のORの出発点になったもので,
アメリカではランチェスター賞が設けられ,毎年ORの優れた研究者には多額の賞金が授与されている。
この第二法則は,「強者の戦略」の基本となる。
3.マーケットシェアの目標値と射程距離理論1)シェアの目標値
ランチェスターの発見した第一法則,第二法則は,その後アメリカで第二次大戦中,軍に徴用された
コロンビア大学の数学の教授バーナード
・O・クープマンをはじめとする
アメリカ海軍作戦研究班ORチームの手によって研究が進められた。戦闘は長引くと,兵力や武器の
補給,兵力の訓練や武器の生産などの要因が発生することを考慮して,ランチェスター戦略モデル式
が作成されたのである。
このランチェスター戦略モデル式から,斧田太公望氏と田岡信夫が,ゲームの理論や微分積分を
駆使して導き出したものが,三つのシェア目標値である。
それぞれ以下の意味をもつ。
○上限目標値73.9%
これは「独占的寡占型」と呼ばれ,首位が絶対安全,優位独占の状態である。新ランチェスター戦略
では,「これ以上のシェアはとるべきでない」と解釈している。
○安定目標値41.7%
競争において優位に立つことを考えると,通常半分以上,つまり50%以上のシェアを取ることが目標
になる。しかし,ランチェスター戦略モデル式からは首位独走の条件として41.7%の数値が導き出された。
実質3社以上の戦いの場合,41.7%以上のシェアを取ると,業界の主流になるばかりでなく,独走
態勢に入ることが出来る。一般的には40%として使われている。
○下限目標値26.1%
1位といっても,その地位が不安定で,いつ逆転されるかわからない1位もある。この安定,不安定を
分ける数値が26.1%である。26.1%を越して,はじめてドングリの
背比べから抜け出すことができる。トップが下限目標値に至っていなければ,まだシェア争いは決着して
いないとみてよい。
以上の3つの目標値は@シェアの位置づけ,A今後のシェアの目標値として使うべきものである。
たとえば,1位でシェアが上がって26%を越えたら,いよいよドングリの背比べから抜け出したと判断する
ことになるし,40%を越えたら,独走態勢に入ったと見て頂ければよい。また,シェアが現在23%なら,
26%を目標にすればよい。
2)射程距離理論
射程距離はランチェスター戦略モデル式から,斧田太公望氏氏と田岡が導き出したもので,特定2社間
における一騎打ち型の戦いや局地戦では,戦力が√8(約3)以上,広域的,総合的な戦いでは√3倍以上
離れてしまうと相手にされない(勝ち目がない)ということが示された。これを射程距離と呼んでいる。射程距離
とは,弾やミサイルが届く距離をいうが,企業間競争では,逆転できる,できないという距離を表している。
(先にふれたアメリカのORチームは,3倍の兵力を投入すれば,戦いに勝てるばかりか,損害量も軽微に
なると提唱した。(これは上陸作戦でフルに活用された))
つまり,実質2社の戦いといえるような場合や,個々の顧客での戦いでは3倍,地域や商圏の戦いでは
√3倍のシェア差があると逆転できないということになる。
逆に言えば,これ以下の差なら十分逆転が可能なのである。もちろん,この射程距離は1位と2位だけでは
なく,1位と3位,2位と3位など,それぞれの間で適用できる。
シェアは100しかないため,競合企業の数によってシェアの数値は大きな影響を受ける。たとえば,板ガラス
業界は国内メーカーはわずかに3社しかない。輸入品を合わせても,最下位のセントラル硝子でも18.3%
(96年)のシェアがあるのに対して,日本酒業界は減ったといえども,まだ2千社以上のメーカーがある業界で,
トップの月桂冠といえどもシェアは8%台しかない。現時点で,月桂冠が40%シェアや26%シェアも目指すのは大変難し
いのである。
戦いは戦争も企業間競争でも,相対的なものだけに,シェアは市場において重要であることは違いがないが,
相手との差の方がもっと重要だ。

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