欧州中央銀行、6兆2000億円供給 3カ月もので(朝日新聞)
欧州中央銀行(ECB)は22日、金融市場の正常化を促すためとして3カ月もので400億ユーロ(6兆2000億円)の資金を市場に供給すると発表した。
一方で、利上げ先送り観測が強まる金融政策については、「(利上げを示唆した)8月2日にトリシェ総裁が語っている」と表明。市場の安定を目指すと同時に、利上げ継続路線を維持したい意向をにじませた。
金融市場の混乱に対応したECBの資金供給は8月9日から4営業日で計2100億ユーロ(約33兆円)にのぼった。今回は短期資金ではなく、3カ月もの長期資金。「落ち着きつつある」としてきた市場の機能回復を後押しする。臨時に3カ月ものの資金を供給するのは初めてという。資金がだぶつけば、通常の公開市場操作で吸収する。
金融政策についての考えは、資金供給の発表にあわせて言及。「物価安定のため強い警戒が必要」と、9月6日の理事会での利上げを示唆した立場を踏襲した。市場の動向をにらみつつ、利上げに踏み切る選択肢を残したと見られている。

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