マツダ、8年ぶり営業赤字へ 欧米不振で予想下方修正(朝日新聞)
マツダが09年3月期連結決算の業績予想を下方修正し、営業赤字になる見通しとなったことが28日、わかった。欧米での販売不振が深刻なうえ円高の影響が大きく、減産や賃金カットを進めているが追いつかない状況だ。営業赤字は01年3月期以来、8年ぶり。
マツダは昨年10月、北米や日本の販売台数が減少しているため、09年3月期の営業利益見通しを当初予想の1150億円から900億円に下方修正した。だが、その後も小型車「アクセラ(海外名マツダ3)」などが好調だった欧州で販売が停滞。利益率の高い大型車が売れていたロシアでも11月から激減しており、2度目の下方修正が避けられなくなった。
国内生産分の約7割を輸出しているため、リーマン・ショック後に急伸した円高も、利益の押し下げ要因になっている。昨年10月時点で1ドル103円、1ユーロ152円と想定していた為替は、1月28日午後には1ドル約89円、1ユーロ約118円まで上がった。
マツダは米フォード・モーター傘下で立て直しを急いでいた01年3月期に営業赤字に陥った。しかし、経営のスリム化で02年3月期には285億円の営業黒字に戻り、「アテンザ」や「アクセラ」など新型車を投入した03年3月期以降は順調に黒字を確保。08年3月期まで4期連続過去最高益も達成していた。
自動車業界では、最大手のトヨタ自動車が今期の連結業績について営業赤字になる見通しを発表している。日産自動車も営業赤字の公算大だ。

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