三洋電機、純損失900億円に 3月期連結(朝日新聞)
三洋電機は24日、09年3月期の連結決算の業績予想を下方修正し、900億円の純損失に転落すると発表した。半導体事業のリストラ費用を大幅に積み増すため。業績の悪化を受けて、経営側は労働組合に対し、「無給の休日」導入による基本給カットや、定期昇給の実施を1年間凍結することを提案した。
下方修正は1月に次いで2回目。売上高は前回予想より1400億円減の1兆7600億円、営業損益は300億円の黒字からゼロとなる見通し。半導体事業で通期の営業赤字幅が200億円から250億円に広がった。収益の柱である充電池分野でもパソコンなどの需要が大きく減少、09年1〜3月期の営業黒字の確保が困難となった。
純損失の拡大は、1月時点で200億円と見込んでいた構造改革費用が大幅に増えるためだ。半導体部門で設備の減損処理や早期退職制度による退職金の積み増しなどが必要なため、全体で730億円に膨らむ。
三洋は、定期昇給については18日に労組側と「維持」で合意していた。だが業績悪化が著しく追加の構造改革が不可避となったため、凍結提案に追い込まれた。定昇実施は1年間遅らせ、その分は凍結解除後に支払うという。また、組合員約1万7千人を対象に毎月、平日1日を「無給の休日」とすることも提案。実現すれば基本給が約5%カットされる。

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