エルピーダメモリ、2子会社に計460億円増資(朝日新聞)
DRAM大手のエルピーダメモリは25日、国内子会社2社が総額約460億円の第三者割当増資を実施すると発表した。国内外の取引先などが増資に応じる。半導体市況の悪化で同社は09年3月期で1千億円規模の連結営業赤字が見込まれており、財務体質改善のため、連結決算上の純資産を増額するのが狙い。
増資する子会社は、今回の増資も視野に3月に設立した。当初は、台湾の生産子会社の「瑞晶(レックスチップ)電子」の増資を予定していた。しかし、台湾当局が主導して、瑞晶を含む地元DRAMメーカーを統合させる案が浮上したため、変更した。
また、持ち分法適用会社を連結子会社にすることも同時に発表。純資産の引き上げ効果が見込めるからだ。エルピーダは、3月末の連結純資産額が当初の見込みより大きく減ると、取引銀行に対して一部融資の返済義務が生じる可能性がある。
エルピーダは、台湾での統合会社の技術的なパートナーの有力候補になっている。選ばれれば、統合会社と資本提携に踏み込み、台湾政府から支援を受ける考えだ。ただ、台湾の再編が実現するのは、まだ半年先とみられる。そのため日本でも公的資金による企業支援制度の活用を目指し、500億円程度の資金受け入れを検討している

0