トヨタ・日産・三菱、下落率最大 08年度国内生産(朝日新聞)
自動車メーカー8社が23日に発表した08年度の国内生産実績によると、世界的な販売不振を受け、トヨタ自動車、日産自動車、三菱自動車の3社が過去最大の下落率となり、8社の合計は前年度比15.1%減の954万5090台となった。3月は在庫調整の進展で、前月よりも減産幅が縮小したが、本格回復までの道のりは険しそうだ。
08年度の国内生産は全社が前年度の実績を下回った。トヨタは7年ぶりに減少に転じた。日産の国内生産は68年度以来の低水準。販売が比較的堅調だった軽自動車が主力のスズキ、ダイハツ工業も前年度を下回った。
07年度までの8年間に業界全体でほぼ倍増させた海外生産も減少に転じた。07年11月にインドネシア工場を増設したダイハツを除く7社が減少。需要が根強い中国ではトヨタが0.7%増、ホンダが4.2%増、日産が24.8%増になるなど前年度を上回ったが、欧米を中心とする生産減少を補えなかった。
同日発表された09年3月の国内生産は、トヨタ、ホンダ、日産の大手3社が前年同月比40〜58%減になるなど歴史的な大減産となった。全8社が前年を下回ったが、富士重工業を除く7社が2月に比べると下落率は縮小した。とはいえ、肝心の販売が本格的に上向く見通しが立たないことから、先行きに対して慎重な見方は根強い。
マツダは政府の支援策で新車需要が回復したドイツでの受注増に対応し、本社工場(広島市)の5月の非稼働日を4月までの2日から1日に半減するが、6月は再び非稼働日を2日に戻す。「受注増の分は5月の稼働日1日増で生産できる。6月以降は販売動向を見極めて決める」(マツダ)としている。

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