全日空、純利益132億円 2年ぶり黒字 9月中間決算
全日本空輸が29日発表した2010年9月中間連結決算の純損益は132億円の黒字だった。景気回復で国際線の旅客や貨物の需要が回復し、販売費用などのコスト削減も進んだ。黒字は2年ぶり。
売上高は前年同期比11.8%増の6841億円。営業損益は282億円の赤字から568億円の黒字に転じた。国際線では、中国などアジア路線でビジネス客の利用が戻り、乗客1人当たりの支払額は同18.1%増えた。
10月末から運航する羽田空港の定期国際線も業績を押し上げるとみて、11年3月期通期決算の業績見通しも上方修正。売上高は1兆3770億円、営業利益は700億円、純利益は60億円を見込む。
一方、全日空は日米路線で運賃カルテルを結んだ疑いを巡り、米司法省と29日付で和解した。司法取引に応じたもので、和解金など69億円の特別損失を計上した責任を取り、伊東信一郎社長の役員報酬を1カ月、30%減額する。

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